◎「あばき (除き)」(動詞)
「あははき(粟掃き)」。細かく軽い粟(あは)の実を掃(は)くということですが、何かを払いのけることを表現する。払い除けられたものは解体的に散る。また、それによりその下や奥から何かが現れ見えたりもする。
「造平城京司ニ勅スラク。若シ彼ノ墳隴 發(アハキ)堀ヲ見ルル者。隨ツテ即埋ミ歛テ。勿レ使ルコト露ハシ棄テ。普ク加テ祭酎ヲ。以慰メヨ幽魂ヲ」(『続日本紀』和銅二年十月十一日:「歛テ」は「斂テ」で「おさめて」か)。「墓をあばく」。
「撥 …ハラフ………ヒラク アハク」(『類聚名義抄』)。
◎「あばき(暴き)」(動詞)
「あばきいひ(除き言ひ)」。除(あば)き(覆っている何かを払い除け)何かを言う(公表する)こと(「あばき(除き)」はその項)。公表された何かはそれまで覆われていたわけです。
「秘密をあばく」。