フローレンス・ジョイナー

ランナーファッショニスト

栄光疑惑

 

 

 

 

  華麗なるアスリート

 

 

 

 

フローレンス・ジョイナーが打ち立てた女子陸上競技100m(10秒49)、200m(21秒34)の世界新記録は、2024年現在も、誰にも破られていません。

 

ジョイナーはこれらの圧倒的な記録だけではなく、長くソバージュした髪を風になびかせ、また長く伸ばした爪に色鮮やかなマニキュアを施し、その手を前後に力強く振りながら駆け抜けていく姿は、全世界に鮮烈な印象を残しました。

 

時には片足だけのスパッツという個性的なファッションで、トップでトラックを走り抜けて行きました。今でこそ髪の毛を染めたり長い爪のアスリートの姿もちらほら見えますが、トラックのファッショニスタという点では、ジョイナーが先駆者です。

 

「ランナーである以上にレディでありたい」。ジョイナーの言葉です。年頃であってもおしゃれをする時間も場所も限られている状況で、アスリートであってもおしゃれを楽しみ、規制の中に閉じ込められるだけでなく、一人の人間として自己表現をしてもいいと、実力で周囲を納得させた強い女性でもあります。

 

 

  囁かれた薬物疑惑

 

 

ジョイナーは、ソウル・オリンピックの直後に引退を表明し、薬物検査を免れたのではと噂が広く囁かれるようになりました。

 

囁かれた薬物使用の理由として、

・1988年以降に記録が急に伸びた

・1980年代に急激に体つきが変化した。

・彼女の周囲のアスリートやトレーニング・パートナーだった人物からの噂や非難があった。

などがありました。

 

同じように体つきが激変し、記録が急激に伸びた陸上選手のベン・ジョンソンから、同年の1988年ソウル・オリンピック競技後の薬物検査で、陽性反応が出たとして、世界記録と金メダルを剥奪されたことも、疑惑に拍車をかけました。

 

ちなみに、ジョイナーは薬物検査には全て合格しているそうです。ただ成長ホルモンに関しては、尿検査を行なっても検出されることは無いとのことです。

 

 

  突然の死

 

 

1998年、ジョイナーはカリフォルニアの自宅で、眠っている最中に死亡しました。38歳という若さでした。

 

地元の保安官事務所によってなされた調査では、死因は重度の癇癪発作による窒息死だということです。また先天性の脳の血管の奇形が原因で、この発作が引き起こされたことがわかりました。

 

元三段跳びの金メダリストである夫のアル・ジョイナーさんは、結婚後、アルさんが彼女のトレーナーとなり、生活全般やトレーニングの厳しい管理を行うようになったことから、ジョイナーの体が筋肉質になり、記録が伸びたと言います。

 

アルさんは、違反行為を示す証拠がないにも関わらず、周囲から投げかけられるドーピング違反の疑いに胸を痛めながらも、毅然とした態度を心がけているそうです。憤慨する彼の傍で、ジョイナーはいつももっと冷静であったからだそうです。

 

 

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