シェリー・パピーニ

嘘の失踪事件

トップ・トレンドに

 

 

 

 

 

  トップ・トレンドになった事件

 

 

 

 

「パーフェクト・ワイフ:シェリー・パピーニの謎の失踪』は、配信開始1週間で360万人という視聴者数を集め、「HULU」のドキュメンタリー・シリーズに於いて、史上最も視聴された番組となりました。

 

特にカリフォルニア州のトップ・トレンドに、この7月2日付けでなっています。

 

 

  事件のあらまし

 

 

シェリー・パピーニ(当時34歳)は自作自演の誘拐事件をでっち上げ、連邦職員への虚偽報告と郵便詐欺(彼女は2017年から2021年の間にカリフォルニア被害者補償委員会から3万ドル以上を受け取っています)の2つの重罪に問われ、有罪判決を受けました。

 

2016年11月、北カリフォルニア。シェリーはジョギング中に自宅から姿を消し、22日が経った感謝祭の日、全身に傷やあざ、焼印を負った姿で、自宅から150マイル離れた場所で発見されます。

 

失踪当時、シェリーはキース・パピーニさんと結婚しており、夫婦には子供も2人いました。2022年にシェリーが事件の画策を認めるまで、夫婦は結婚生活を続けていました。しかしシェリーの自白から数日後、夫婦は離婚し、現在キースさんは2人の子供の単独親権を持っています。

 

シェリーが誘拐、監禁されたと主張した時期、シェリーは元カレのジェームズ・レイエスのアパートにずっとこもっており、嘘を本当に見せかけるため、自傷行為に及んだとのことです。

 

2022年3月、シェリーは懲役18ヶ月とその後3年間の保護観察、30万ドルの支払いを命じられました。そしてその数日後、シェリーは12万ドルの保釈金と共に刑務所から釈放され、更生施設へと収容されました。

 

 

  暴かれた嘘

 

 

誘拐事件から数年、警察は誘拐事件そのものに疑問を持ち始めます。

 

最初シェリーは、「2人のヒスパニック系の女性に、銃で脅され監禁された。拷問を受けた。クローゼットに鎖で繋がれていた」「女性達に、これは人身売買であり、警察も関与していると言われた」と言っていましたが、いくら調べても該当者も関係者も出て来ません。

 

警察はDNAのサンプルの採取のため、シェリーの着ていた衣服をDNA検査に出しますが、その結果、元カレジェームズのDNAと一致したのです。

 

警察が元カレのジェームズに事情聴取をしたところ、逃亡を助けたことを認め、夫キースさんと子供達の元に帰る前には、シェリーは、ゴルフ・クラブで自分の顔を打ちつけ鼻を骨折するなど彼女自身を激しく傷つけるようになり、ジェームズも頼まれて焼印を押すなど少しだけ手伝った、彼女は痩せようとして食べることもほぼなくなったと語りました。

 

  事件の傷跡

 

 

シェリーが「誘拐、監禁したのは2人のヒスパニック系の女性」「彼女達からひどい暴力を受けた」と嘘の供述をしたことから、この事件は特にカリフォルニアに住む多くのヒスパニック系の人々に、不快な感情を与えました。

 

またシェリーが夫と住んでいた地域の住民にも、今後何かを見てもこれは本当の事件なのかという不信感と共に、裏切られたという思いを残しました。


「SFGATE」によると、母親のシーラさんは、「彼女はいつもそうだった」。主婦になって子育てに追われるシェリーは、ただ自分を大事にされたくて、注目が欲しかったのだろうと語ったそうです。シェリーの姉によると、姉妹の育った家庭環境は薬物問題を持つほどにひどく、嘘はシェリーがトラウマから逃れるための手段だったとも語っています。

 

 

 

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