5月20日

マイ・フェア・レディ・

デイ

 

 

 

 

 

 

  マイ・フェア・レディの日

 

 

5月20日は「マイ・フェア・レディ・デイ」ですが、アメリカでも、他の国でも、公式の祝日リストには載っていません。

 

なぜなら、この日は映画「マイ・フェア・レディ」の中のオードリー・ヘップバーンによって歌われた曲「Just You Wait(今に見てろ)」の中で、イギリスの国王によって”来週の5月20日をイライザ・ドゥーリトルの日とします”と宣言されているだけだからです。

 

 

  オードリーの歌にまつわる話

 

映画がキャスティングされた当時、ブロードウェイではジュリー・アンドリュースが主役のイライザ・ドゥーリトル役を演じていましたが、映画ではオードリー・ヘプバーンがキャスティングされました。

 

オードリーの方がジュリーよりも知名度が高かったことが理由のようですが、ブロードウェイでジュリー主演のミュージカルは大ヒットしていたため、ジュリーは役を逃したことに相当なショックを受けたそうです。

 

しかしそのオードリーもまた上記の「Just You Wait」こそ、ほとんど助けを借りずに歌いましたが、声が弱いとして、その他の曲は全てプロ歌手のマーニ・ニクソンによって歌われたそうで、オードリーは自身の口パクに、大変悔しい思いをしたと言われています。

 

1965年のアカデミー賞で、オードリーは「マイ・フェア・レディ」で、ジュリーは「メリー・ポピンズ」で、共に作品がノミネートされます。また個人としてのジュリーは、主演女優賞を受賞。しかしオードリーは、ひとつには口パクが原因で、個人としてはグラミー賞どころかオスカー賞にもノミネートされませんでした。

 

 

  映画と原作の違い

 

 

「マイ・フェア・レディ」のストーリーは、ロンドンの下町の夜、貧しい花売り娘のイライザが、音声学の教授ヒギンス博士と出会い、上流階級の言葉や淑女としてのマナーを学ぶ過程を描いています。

 

ふたりは、時に喧嘩や別れを経験しながらも互いへの想いに気づき再会し、恋に落ちるというのが映画のラストです。

 

映画の原作はバーナード・ショウの書いた小説「ピグマリオン」ですが、こちらのラストは、イライザがヒギンス教授の元から去っていく場面で終わります。原作者のバーナード・ショウは、ラストは必ず自立したイライザがヒギンス教授から去らなければいけないと、最後までこだわったそうです。

 

バーナード・ショウが別れにこだわった理由、これは私の考えですが、成長するとは心の自立を意味することで、それはいくつであろうと年齢に関わらず、誰もがそうあるべきです。もしイライザが帰ってきても、ヒギンス教授が今までと変わらず、彼女を支配或いはコントロールして、自身が成長しないまたは彼女の成長も望まないのであれば、そこにはストーリーを貫くイライザの望んでいる「(自由に)生きることの意味」が成り立たないからだと思います。

 

 

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