shinshinoharaさんのnote記事を紹介します。
 
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よくもまあこんな机上の空論を前提にした政策を考えたものだと思う。

いったいどんな「有識者」をそろえてこの政策を考えたのか、不思議。

農業のことをろくに知らない人間が考えたとしか思えない。

ただひたすら罵倒したいところをグッと抑えて、何が問題なのかを考えてみる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/24e68dc66e4527c9f45eefcd0ec54733b7facf18?source=sns&dv=pc&mid=other&date=20240529&ctg=bus&bt=tw_up

 

(※注 上記リンクが消えてたから探してみたけど

 おそらく類似なニュースがこれじゃないかしら)

 

 


食糧危機が起きるリスクがある場合、海外から食料が輸入できなくなっているということだろう。

そんな事態が起きた場合、当然、様々な資材が手に入らないだろう。

肥料や石油も手に入らないかもしれない(種子は、コメに限っては大丈夫だと思うが)。

となると、増産しようにも増産できない。

戦後間もなくの食料難の際には、国民の半分(3500万人)以上が農村部にいたと思われる。

それでも男手が足らず、十分な生産ができなかったために食糧難が深刻化した。

今、農業人口はわずか152万人。トラクターなど石油で動く農業機械がなければ、大して耕せない。

もし152万人が人力で耕す(人力で耕せるのは平均一人当たり0.14ha)としたら、現在の耕地面積(約435万ha)のわずか5%程度しか耕せない。

今の農業人口では、石油なしにはほとんどの耕地を耕すことができない。

草刈さえろくにできないだろう。

恐らく、水も足りない。

地元の農家の方に聞いたことがあるが、

「減反しているから今のダムの水で足りるけれど、

すべて水田に戻すとしたら、水は足りないだろう」という話だった。

こうした地域は三重県だけではないように思う。

今の農業用水は、減反を前提にした量しか確保できないだろう。

最近、畑で水稲を栽培できる新しい技術が注目されているが、これも特殊な資材を海外から輸入しないと実施できない。

食糧危機が起きるような状況で、果たしてそうした資材が輸入できるのか?

非常に疑わしい。

となると、どうしても水田で稲作するしかやはり方法がなかろう。

しかし水田に戻そうにも、水が足りないという地域が結構あるだろう。

そもそも、肥料を輸入できなければ、増産も難しい。

食料が輸入できないのに肥料が輸入できると想定することは異常。

肥料も入手困難と考えたほうがよいだろう。

石油も輸入が難しいだろう。

肥料も輸入が難しいだろう。

水田で稲作を増やそうにも水が足りないリスクがある。

畑で水稲を育てようにも、それに必要な資材を輸入できないだろう。

こうしたないない尽くしの中で、どうやって増産を計画できるのか?

恐らくは、増産計画どころか「減産計画」を提出せざるを得ないだろう。

減産計画を提出したら罰金を科すつもりだろうか?

もし仕方なく計画だけでも増産できるフリをしたとして、案の定減産した場合、この場合も罰金を科すつもりだろうか?

物理的にムリなものはムリなのに。

これは、「政府としてはやれることをやった、やらなかったのは農家」と、

責任を農家に転嫁するためだけの政策ではないか。

いったいこんな政策を考えたやつは誰だ!出て来い!