今日の日経新聞のスポーツコラムに「楽天CSへ 5年目の独り立ち(上)」という記事がありましたので下に抜粋しました。「※」は私が入れたもので記事の最後に補足を書きました。



楽天CSへ 5年目の独り立ち(上) 09年10月5日(月)日経新聞より抜粋


 2004年の球界再編を経て50年ぶりに誕生した新球団、楽天がクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。創設5年目で他球団と5分に戦う体制を整え、「独り立ち」した証しともいえる。チームはどう変貌を遂げてきたのか。


激しく入れ替え


 今季、楽天に創設初年の05年から在籍する選手は19人のみ(※1)。7割以上の選手が入れ替わった。穴だらけだった戦力を、パッチワークのように補強した結果だ。
 1年目。球界再編で消滅した近鉄と合併したオリックスが「必要」とプロテクトした以外の選手を中心に集めて出発、選手層は薄かった。橋上現ヘッドコーチは「正直、選手を入れ替えないとまともな戦いはできないと感じた」。
 開幕2戦目で0-28の歴史的大敗(※2)。勝利2割8分1厘と散々な成績でシーズンを終えた。観客動員への影響もあるため、チーム強化に本腰を入れる必要性を駆けられたフロントは、育成よりも目先の勝利を優先、足りない部分をつぎはぎする補強を始めた。
 05年ドラフト当時29歳目前だった草野は高齢に加え、小柄で足が速くないとの理由で他球団は敬遠。だが打撃がよく二遊間が守れる選手がほしいと急場をしのぐように獲得。今季、野村監督が称賛するその打撃センスが花開いた。
 独立リーグ出身で育成から上がった内村も、俊足を武器に活躍。中日時代にわずか5安打で06年に移籍した鉄平は今年、シュアな打撃で打率トップを快走している。野村監督はこうした一芸に秀でた人材を使い続け、実戦機会を得た選手がたくましくなった。
 もちろん06年ドラフトで田中を獲得でき、その田中が成長したことと、岩隈がケガを克服して復活したという僥倖(ぎょうこう)に恵まれたこともある。主力クラスの野手に25歳以下がほとんどいないなど課題も残る。
 それでも、つぎはぎ補強で一定の結果がでたことに「マー君(田中)をくじで当てたのはラッキーだったけれど、編成の方向性は間違っていなかったと思う」と米田純球団代表は喜ぶ。


「手助け」は不足


 球団幹部によると、選手の総年俸は1年目を天井に昨年まで年々右肩下がりだった。身の丈経営をはずれない編成の努力と監督の手腕が、球団史に新たな一ページをつづった。ただ「独り立ち」までの歩みを思うと、”赤ん坊”が成人式を迎えるまで、球界がもっと手助けしてもよかったのではないか。
 大リーグでは1998年にダイヤモンドバックスとデビルレイズ(現レイズ)が参入するにあたり、既存の全球団が1巡目は15人しかプロテクトできないエクスパンション・ドラフトを実施、新球団にそれなりの戦力を集めた。
 フリーエージェント選手も活用したダイヤモンドバックスは01年にワールドシリーズを制覇した。戦力均衡策である完全ウェーバー制ドラフトによる有望新人選手獲得の恩恵を受けたレイズは昨年、リーグ優勝を遂げ、同シリーズに初進出した。
 新興チームの成長物語は耳目を集め、球界全体の盛り上がりにつながる。日本にも新球団をいち早く輪にとけ込ませる知恵があれば、つぎはぎは強いられず、楽天のCS進出は5年かからなかったかもしれない。
 
09年10月5日(月)日経新聞より抜粋



補足


※1 創設初年の05年から在籍する選手は19人


創設初年度(05年)から在籍する選手は下に書いた19名です。うち近鉄から移籍してきた選手は11名(赤色でマークした選手)、オリックスから移籍してきた選手は2名(青色)、初年度ドラフトで獲得した選手は5名(緑色)、その他1名(黒色)です。愛敬選手と礒部選手が戦力外通告を受けましたので、さらに来季は減りますね。


<投手>

16 山村 宏樹
21 岩隈 久志
22 愛敬 尚史
26 有銘 兼久
34 渡邉 恒樹
36 朝井 秀樹
57 小山 伸一郎(中日→楽天)
62 福盛 和男


<捕手>

31 藤井 彰人


<内野手>

1 塩川 達也
4 高須 洋介
6 西谷 尚徳
7 山崎 武司
35 大廣 翔治


<外野手>

8 礒部 公一
33 平石 洋介
61 憲史
63 牧田 明久
64 中島 俊哉


また、創設初年度から楽天球団に在籍しているコーチは次の通りです。選手からコーチとなった人も含んでいます。(青色マークはオリックスから移籍、赤色は近鉄から移籍)


コーチ

78 橋上 秀樹 ヘッドコーチ (05年2軍守備走塁コーチ-1軍守備走塁コーチ)
81 関川 浩一 1軍打撃コーチ補佐 (中日→05年楽天・外野手)
73 野村 克則 1軍バッテリーコーチ (巨人→05年楽天・捕手)
75 佐竹 学 1軍外野守備走塁コーチ (オリックス→05年楽天・外野手)
87 松井 優典 2軍監督 (05年2軍監督-ヘッドコーチ)
86 星野 おさむ 2軍打撃コーチ (近鉄→05年楽天・内野手)
84 高村 祐 2軍投手コーチ (近鉄→05年楽天・投手)
90 芹澤 裕二 2軍バッテリーコーチ (05年2軍バッテリーコーチ)
89 永池 恭男 2軍守備走塁コーチ (近鉄→05年楽天・内野手)
85 広橋 公寿 2軍外野手守備走塁コーチ (05年1軍守備走塁コーチ-1軍打撃コーチ)
82 吉田 豊彦 2軍育成コーチ投手担当 (近鉄→05年楽天・投手)



※2 開幕2戦目で0-28


05年3月27日の千葉ロッテ戦(千葉マリン)において記録。この大敗試合とCS進出決定を決めた10月3日の試合でともにスタメン出場していた選手は山崎武司選手のみです。


05年3月27日試合詳細 楽天イーグルス公式HP  

09年10月3日試合詳細 楽天イーグルス公式HP