近親交配で点綴された
ホワイトタイガーの一生

 

 


インドのバンダウガル国立公園で4頭のトラが生まれた
そのうちの1頭は他のトラとは異なり白い毛で生まれてきた
このトラの名前は「モハン」

モハンの生涯は
人間がホワイトタイガーを作り出すために試した
近親交配によって点綴されている




白い毛のトラが発見された例は非常に稀であったため
モハンの驚くべき目撃談を聞いた王は
ホワイトタイガーを連れてくるよう命じ
モハンは1951年5月
生後約9か月の年齢で捕獲された



もちろん人々はこの珍しいホワイトタイガーをより多く持ちたいと思った
そのためモハンと他のトラを交配してホワイトタイガーを生み出そうとした




メストラがモハンとの交配で3頭を出産したが

期待とは異なりこれらはホワイトタイガーではなかった




ホワイトタイガーは毛の色を決定する遺伝子の要素が
すべて白い毛の要素(小文字w)になる場合に生まれる

そこでホワイトタイガーが生まれる確率を高めるため
モハンを彼の娘と交配させた



その結果モハンは自分の娘との交配で
オス1頭(ラニ)とメス3頭(ラザ、スッキシ、モヒニ)を出産し
皆ホワイトタイガーとして生まれた



ラニとラジャはニューデリーの国立動物園へ
モヒニはアメリカの金持ちに販売されワシントン動物園へ送られた
スッキシーは祖父であり父であるモハンとの交尾のために残された



ニューデリーに送られたラニとラジャにも兄妹交配が施行され
ラジャは死ぬ前まで20頭のホワイトタイガーを出産することになる



モハンの家族は人為的に施行された近親相姦を通じてその数が増え
今、世界各地のホワイトタイガーはモハンをその始まりとしている


しかし自然に白い毛で生まれたモハンとは異なり
近親交配を通じて人為的に生まれた
今のホワイトタイガーは多様な奇形を持って生まれている




最もよく発生する障害は斜視
斜視は持続的な近親交配によって
視覚神経が脳と不適切に連結される
ホワイトタイガーの形質特有の障害で発生する

このため、大多数のホワイトタイガーは
飼育環境の地形に慣れるまで
障害物に頭をぶつけるミスをよく繰り返す




有名な事例は顔面奇形を持った状態で救助されたケニー(Kenny)の事例がある

 

 

 


このように奇形で生まれたホワイトタイガーは販売されず劣悪な環境で飼育される

今も商業的な目的のため近親交配でホワイトタイガーを存続させ続けている

このような近親交配を継続する場合
結局すべてのホワイトタイガーが淘汰されることは明らかであるので
ホワイトタイガーの生産は多くの批判を受けている




人間の欲から生まれた動物

ホワイトタイガーの物語