「愛してる」と僕は言う。
僕は大嘘つきだ。下はひらひら二枚だし、口から出る言葉は真っ赤だろう。
愛してるから繋がるのではなく、繋がっていたいから愛を語る。否、騙る。
蜜が白濁するほど秘壺を指で弄する。
シーツの端を掴んで反りかえる君の背に口づける。
滴りそうなほどの蜜が卑猥な音を立て、君はあられもない声で鳴く。
纏わりつくような熱にやられて息が上がる。
僕は壊れそうな君を貫く。
気づいているんだろう。
行為の間、君を正面に据えても手で君の目をふさいでしまうこと。
口先では至上の愛を唱えても、ベッドの上でしか君に会わないこと。
体が離れたら僕の心がどこか虚空に飛んで行ってしまうこと。
「こっち見て」
終えた後のけだるい快感に埋もれて君が言う。
僕は仕方なく視線を投げる。上気した頬は美しい。
「何?」
「なんでもない」
いつもなら勝手に溢れだす愛の言葉がみつからない。品切れだ。
しばしの沈黙。君は眠るようにそっと目を閉じた。
滑らかな肌も、胸の隆起も、なだらかな腹も、少々湾曲した脚も、総じて
美しいと思う。触れれば快感につながる敏感な感覚も素晴らしい。
でも僕が欲しているのは人形だ。中身のないマネキン。
僕の指に喘ぎ、舌に鳴き、僕を欲する自動人形。
訴えるような眼は必要ない。
***
口の達者なイメージで書き始めたのに
雪白が口べたというか、甘いセリフが思いつかず
結局不器用そうな感じに・・・。