私は美人じゃない。だから、痴漢の心配はしなくていい。

そう思っていたし、事実、電車通学するようになって2年何もなかった。



その日は寝坊して、いつもより電車は混んでいた。

梅雨時期の満員電車は暑いから嫌いだけど、これに乗らないと遅刻だ。

駅員が、ぎゅうぎゅう詰め混んでようやくドアが閉まった時、私は

手すりやつり革から遠いところで、スーツの人に囲まれていた。

この路線はカーブが多い。

私は足の間にカバンを置いて、揺れに耐えていた。



時折、おしりに何か当たる感触があった。

けれど、こんなに混んでいるのだから、仕方ないんだろうな、

邪魔なら申し訳ないなと思っていた。

カーブでぐーっと電車が傾いた。みんなが右側にかたよる。足を踏まれた。

スカート越しにするっと滑るように撫でられた。カバンが当たったのかな。

でも、カーブが終わってもおしりの感触はなくならず、なでなで動いている。

カバンが上下に動くなんて挙動不審だし、痴漢かもしれないと思った。

生まれて初めての痴漢だ。怖いよりちょっと嬉しかった。

私、ちゃんと女の子としてみられてるんだ、みたいな。

でも、私は後30分くらいこの電車に乗ってなくちゃいけない。

この手の人が、いつまで乗ってるかは分からないけど、嫌だなぁと思った。



抵抗もしない、否、狭くて体もよじれないんだけど、

そんな私に気を良くしたのか手はスカートを手繰る。

徐々に裾が上がって、脚がスースーした。

恥ずかしくて、顔が熱かった。混み過ぎて、人には見られないだろうけど。

手は下着越しにまた撫で始めた。

さっきより布一枚ないだけで、こんなに恥ずかしくなるなんて知らなかった。

感触もはっきり手だと分かる分、心臓がドキドキと早鐘を打つ。

つい、勢い余って誰かの背を押してしまったけど、それどころじゃない。

一瞬感じたくすぐったいような、でも胸がぎゅっと苦しいような感覚が

頭を埋め尽くしていた。


***

楽しくなってきたので、続く。

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ちなみに今回のは、妄想は妄想だけど、若干経験に基づく。若干