シャープの創業者 早川徳次さん。

裸一貫から従業員200人を擁する工場を築き上げられました。

「なんだ、普通に偉い人の話か」
違います。

早川さん、関東大震災でその事業のすべてを失ってしまったそうです。


大阪に移ってこられてゼロからの再スタート。

街の時計店で偶然見かけた米国製鉱石ラジオ。
早速購入して分解、音が聞こえる理屈はわからないままに、国産初ラジオ受信
機第1号を完成させます。

なんと月産1万台を超える大ヒット製品となるのです。
当時の月産1万台。今ならWiiも真っ青です。

「凄いなあ、そうか、逆境に打ち勝った人の話か」
違います。


大工場を作った?
ゼロからの再起?
凄い。確かにそうですね。

でも、そこじゃないんです、私は。


「音が聞こえる理屈はわからないままに」


おやっさん、わかんないのに月産1万台!
わかんなにのに大ヒット!

わかんないのに、ですよ。

もっとも、しまいにはわかったんでしょうが。



よく、こういう受験生(ないしは学生)がいます。

「私は、わからないと次に進めないんです」

確かに気持ち悪いでしょう。「そうか!」ってわかりたいですよね。

でも、受験の内容って、難しいんです。
1回見たり読んだりしただけでわかるようなしろものじゃないんです。


こう考えるべきです。

問題は、わかるからできるのではなく、やっていたらわかってくるもの。

まず、問題が解けるようにしましょう。
解答をしっかり読みましょう。


「それが本当の勉強か?」
違うと思います。
でも、受験は「できた点数」だけが評価されるんです。
点数とらなきゃしょうがないじゃないですか。



もっとも、わからないと次に進めない、という言葉にはもう一つ意味があるん
ですけどね。それはまた後日。