ついに、ついに約束を守るという実績を積める日が来ました。

 

 と言いたい所なんですが、今日は非常に腹痛が辛い。なんか悪いものでも食べたんですかね。というわけで誰が心配するでもない我が身体を慮って今日は当初の予定より短めに、ヴァイオレット・エヴァーガーデンのさわり、というよりは周辺情報について書いていこうと思います。主に当作品を制作した京都アニメーションなどについてです。しかしそれで終わるのもプライドが許さないので、今日は前編という体裁をとり、作品のもっと深い考察については後日改めて書こうと思います。

 

 まずは話をつかみやすいように、そもそも京都アニメーションとはどういう存在なのか?について。去年の痛ましい事件で名前を知った人も多いでしょうが、あえてその事には触れずに書きます。理由は二つ。まずは思い出すだけで痛ましい事件であることと、不確定な情報を書きたくないからです。割と明らかになってない部分もある事件ですし、京アニの本質は事件にはないので今回は京アニをただただ讃えるだけのブログになってます。謹んでご了承しろください。

 

 ある程度アニメの知識を蓄えた上で京アニの作品を見た人は、必ずこう思います。

 

「作画力がヤバすぎる」

 

 語彙力が足りない?でも圧倒的な「芸術」を見た人ってよっぽど教養が深くないとこうなっちゃうと思うんですよね。僕はそもそもまともに絵も描けないので、語彙力が足りなくなってしまう方の人間です。

 

 それはともかく、京アニの特徴です。他制作会社と違って際立つ特徴と言えば、「人物は意地でも手描きで映像を作る」事でしょうか。近年3DCGディズニーアニメのようにコンピュータでモデルを作り、それを動かすことで作品を作る技術が革新的な進化を遂げています。

 

 例えばサンライズ制作のラブライブのライブシーンはそれ専用のモデルを使っており、最近の作品では手描きと見紛う完成度を持っています。オレンジ制作のBeastarsや宝石の国はキャラクターから地面に生える草の一本一本までCGで構成されており、原作のネームバリューもあって制作会社の知名度を一気に上げました。個人的に最近驚いたのは社会現象を巻き起こしたUfoetable制作の鬼滅の刃ですね。一見どこにも使ってないように思えるのですが、よくよく観察すると主人公が背を見せて走っているシーンなどはちょくちょくモデルを使ってたりするんですよね。おそらく決めのカットに時間を割けるように使用を決断したのでしょうが、それにしてもうまい「とぼけ方」でした。

 

 これらのように現在はSDCGを使うことはむしろ当然の手法となっていますが、京アニは使いません。意地でも使いません。いや嘘です。多分気づいてないだけでかなり使ってます。あくまで人物に限った話です。でも、気づけないんです。まずはこの動画を見てください。京アニ公式チャンネルが出した原作小説のCMです。

 

 

 さて、この短い映像の中でいくつCGが使われたか分かりますか?正解は僕も全く分かりません。何言ってんだこいつと思われるでしょうが、これ結構とんでもないことなんです。現在僕は大学で映像について学んでいるんですが、その中で勉強していることの中には当然3DCGも含まれています。言い方は悪いですが、そこら辺の人よりは作品を見る目、何をしているか理解する知識があると思っています。ですが、全く分からないんです。

 

 この動画の中で怪しいシーンと言えば、冒頭のタイプライター、それを打つ金属製の義手、そして最後の部屋を舞う手紙です。これが「怪しい」に留まっていて分からないという事がどういう事かというと、「手描きのようなCG」、または「CGかと疑うほどなめらかな手描き」でなされているという事です。一度は怪しいと言いましたが、そう判断したところは映像だけでなく会社の特性から判断するとおそらく全て後者だと思います。

 

 前者に必要なのは技術なので一度完成すれば会社のお財布事情と相談して好きに使えると思いますが、後者の場合、”売れるかどうか分からない小説のCM”に”業界トップクラスのクリエイターの時間”をつぎ込めるだけの余力を京アニは持っていることになります。末恐ろしい。

 

 作画力もそうですが、京アニの真の恐ろしさはその「ホワイトさ」にあります。業界トップの制作会社には、必ずと言っていいほどブラックな噂がつきまとっています。有名なところだと上述のUnfortableやカイジのアニメを制作したマッドハウスなどでしょうか。それらについてはノーコメントとしておきますが、京アニは違います。むしろホワイトさで有名です。

 

 一般的に制作会社のアニメーターは八割ほどが非正規雇用と言われていますが(俗に言うフリーのアニメーターってやつです)、京都アニメーションは名前の通り京都に本拠地を置いていることもあり引き抜きの心配がないからか、正社員の割合が非常に高いそうです(正確なソースはとれなかったので、本気で就職を考えている人は自分で裏とってください)。

 

 ……ざっとこんな感じですね。以外と筆が乗ったので、予定を変更して明日は京都アニメーションを讃える回その②とします。短め&ぶつ切りですいません。おなかが痛いから仕方ない。皆さんも早く寝て体調を整えてコロナをぶちのめしましょう。以上。