☆☆☆☆★

 

2022年作品。

キングダム3が公開中と言うことで、劇場に見に行くかどうかはさておき、予習で観てみました。

原作はマンガで、現在も連載中。スケールの大きな作品なので映画でどこまで描くのか、正直、心配はしているのですが(笑

ぶっちゃけ、心配は的中して、漫画の方では主人公の「信」は「千人将」という位まで到達していますが、本作では「伍」という五人組を作って戦う、いわゆる捨て駒的な立ち位置です。本作でも、あまりストーリーは前進せず、隣国の魏が秦に進行し、それを食い止めて領地を奪還する、というミッションが描かれるだけ。

ただ原作と比較して観ると今後の展開が不安になりますが、映画自体は面白いです。原作の方では政治的な駆け引きも含めて描かれますが、映画の方ではアクションに特化しているので見応えがあります。正直な話し、政治的な駆け引きの話しまで持ち込んではストーリーがややこしくなるし、わかりづらくなるので、これで正解なんだろうなぁと思います。

さてそのアクションですが、この作品のキャストが発表された時には、私は正直な話し「えぇ?なんで?」と思いました。前作で登場しなかった羌瘣が本作から登場するのですが、キャストが清野菜名。ちょっと待て、どうして山本千尋じゃないんだ?ファンの間では話題になりましたが、山本千尋が羌瘣を演じた演舞の映像が素晴らしかった。これを観たら羌瘣は山本千尋以外にはあり得ない、と思います。そんなわけで不満と不安を抱きつつ観たのですが・・・。

すみません、土下座して謝ります。清野菜名の羌瘣はイメージ通りで素晴らしかった。動画の山本千尋に遜色ありません。

考えてみれば清野菜名のアクションはドラマ「白でも黒でもない世界で、パンダは笑う。」で折り紙付きでした。

バトルシーンはスケールが大きく、ワイヤーアクションも多用して、とても見応えがありました。ストーリーもわかりやすく、続編へのつなぎと期待感もバッチリ。

強いて不満を言うなら、楊端和の長澤まさみが不在であった事と、河了貂の橋本環奈の出番が少なかった事。特にショートでボサボサヘアーの橋本環奈は超絶可愛い。続編で軍師として活躍してくれることを願わずにはいられません。

冗談はさておき、羌瘣の強さの秘訣は独特の呼吸法にあるんだけど、それがイマイチ伝わりづらかったような気がします。原作を知っているオーディエンスはそこも含めて折り込み済みで観ていますが、所見の観客にはちゃんと伝わったのかな?ちょっと心配。

あとは登場人物がだんだん増えてきたので、誰が誰やらわからなくならないように、うまく脚本を組み立てていただけることを望みます。ぶっちゃけ、現在のマンガの方はすでに誰が誰だかわからなくなっていますからね、私は(笑