☆☆☆★★

2018年公開。
こちらはマーベルコミックシリーズではなく、DCコミックシリーズのヒーロー。タイトルの通り、海を舞台にした活躍を描いています。
古今東西、兄弟ゲンカというのは扱いやすいテーマなんでしょうか?確かにカインとアベルの例もあるように、昔から描かれているテーマではありますが。本作も、ぶっちゃけて言ってしまえば兄弟ゲンカのお話し。そう言えばマーベルシリーズの「マイティ・ソー」も兄弟ゲンカでしたね(笑
困ったことに超人同士の兄弟ゲンカは、世界を巻き込むというのだから迷惑極まりない。

親の決めた許嫁と結婚するのがイヤで出奔した海底の王女だが追っ手によってケガを負い、たまたま灯台守に助けられて彼との間に男児を設ける。しかし数年後、追っ手によって王女は再び海底に連れ戻されてしまう。男児アーサーは海底人と地上人の混血として特種な能力を備え、成人した彼は母の教えに従ってその能力で海難救助を行っていた。一方、海底王国ではアーサーの異父兄弟・オームが海を汚染する地上人の滅亡を企んでいた。海底には7つの国があり、その半分の承認を得られれば「オーシャンマスター」の称号が与えられ、海底人の軍備を自由に使うことができる。しかし争いを避けたい国の王や参謀達はオームよりもアーサーの方が指導者に相応しいのではないかと疑問を呈し、オームは自身の潜在意義を証明すべく打倒アーサーを掲げる。オーシャンマスターに興味のないアーサーだったが、海底人の王女・メラの説得により地上世界と海底世界の平和のために、オーシャンマスターだけが持つ事を許されるトライデントという伝説の三叉の槍を探す旅に出る。そこへ、かつて海賊行為をアーサーに妨害されて、結果的に父が亡くなったデイビッドが立ちふさがる。彼はオームから海底人の超兵器を譲り受けていた。苦戦しつつもデイビッドを退け、伝説の地に辿り着いたアーサーが見たものは、生け贄にされて死んだはずの母であった。さらにトライデントを手に入れたアーサーは、オームとの最後の戦いに臨むのであった。

結構、どこかで見たような聞いたような話しではあるけど、それなりに面白かった。そんなにわかりづらい話しでもないし、謎解き要素や、RPG要素もあって楽しめました。アーサーとメラのロマンスは、そんなにガッチリ「恋愛」って感じでもなく、一緒に旅をして苦楽を共にすればお互い理解し合って恋も芽生える、って程度でしょうか。海底人同士で争い合うのも、考えてみれば地上人同士だって国単位で戦争の歴史だし、利権と覇権のために国民が血を流させられるのは地上も海底も同じか、と思う。
海底で生きていた母が、最後に父の元に戻るのは、他の作品ではあまり見かけない展開かな?ご両親の愛も最後に報われて良かったね。暴君・オームも最後はアーサーと和解した感じかな?数々の非道によって幽閉されるみたいだけど、「マイティ・ソー」シリーズみたいに続編で共闘したりするんだろうか?
最後にデイビッドが一命を取り留めていたシーンが映し出されていたから、彼の執念の逆恨みはまだまだ続くということか。続編があるならシリーズ通して戦う敵になるのかな。