☆☆☆★★

2018年公開。
まぁまぁ面白かった。韓国映画のリメイクらしいんだが、元ネタは知らない。ちゃんと日本の映画として成立していたと思います。
現代パートと回想パートが行き来する展開。広瀬すずが圧倒的に可愛いな。20歳過ぎても女子高生役に違和感はない。土屋太鳳とは違うな、やっぱり。
ざっくりおさらいすると、結婚して高校生の娘もいる奈美はすっかり主婦業が板に付いていた。そんなある日、高校時代の同級生、芹香と再会する。お互いに当時を懐かしむ二人だったが芹香は末期ガンに冒されていた。当時の仲間にもう一度会いたいという芹香の願いを叶えるために奮闘する奈美。その甲斐あって、一人一人と現在の所在がわかっていくのだが、それぞれに必ずしも幸せと言える人生を送っていたわけではなかった。果たして当時の仲間6人が全員揃うことは叶うのか?
現在パート・過去パートの入れ替わりもスムーズだし、展開自体に違和感はないかな。舞台設定としては、阪神淡路大震災の影響で奈美が東京の高校に転校してきて、そこで出会った同級生と親友になるところから始まります。バブル崩壊直後だけど、そんな事はおかまいなし、刹那的な青春を謳歌する「コギャル」時代の真っ直中。田舎者丸出しの奈美は転校早々、イジメのターゲットにされるが、何故か芹香を中心とするグループに気に入られて共に行動するようになり、だんだん垢抜けていきます。女子同士の派閥争いに巻き込まれたり、淡い恋をしたり、当時の思い出を回想しながら、仲間達の現在の行方を捜します。
ドラマ的にも面白かったんだけど、これは原作をなぞったからなのかな、と思うスッキリしないシーンも多々。
結局自分達だけでは音信不通の友人達を探し出すことは困難という事で、探偵を雇うことに。まぁ現実的と言えば現実的だけど、無関係の第三者の介入というのはドラマ的にはちょっと興醒め。メンバーの一人・心のステレオタイプな転落人生・どん底生活も、よくある話しだなぁという印象。芹香が逝去するまでに当時の仲間6人全員が揃わなかったのもガッカリ。
事業家になった芹香が遺言で、仲間達に金銭的援助を申し出ていたのも「友達同士で金の支援かい!」と引いてしまいました。いや、わかるよ、確かにみんなそれぞれ金に困っているというか、生活や立場を維持するのに、金が必要、支援が必要なのはわかるし、友達としてできる事がそれなら金銭的・経済的な支援もあってもいいかもしれないけど、気分的にはなんだかなぁーって感じ。
その流れで言うなら、奈美にはこれと言った「遺品配分」はなく、遺言が「SUNNYの次のリーダーは任せた」だけってのも、なんだかなぁ。確かに奈美は経済的に困ってはいないけどさ。
最後まで行方知れずだった奈々、芹香の告別式に現われたんだけど、それぞれ高校生時代の役者と現在の役者が違うのに、奈々だけ高校生役も現在役も池田エライザ。確かに美しいまま大人になる女性も居ないことはないけど、なんで奈々だけ?
そして最後に、告別式で高校時代を思い出し、仲間だった芹香を送るために、みんなで踊り出す。映画だからね、告別式で不謹慎だとは言わないけど、この突然さがなんだかよくわからない。
こうして見てみると、途中までは結構面白かったのに、ラストでズッコケた感じかな。元ネタを知らないからだけど、もしラストシーンも元ネタに合わせたのであれば、日本人の情緒や生活習慣に合わせたエンディングにすべきだったのではないかな。
女子高生時代を演じた広瀬すず、山本舞香、池田エライザは、それぞれに可愛かったし、作り込みも当時感があったし、本当に良かった。それだけにエンディングが惜しかったな。