☆☆☆★★
1959年作品。
言わずと知れたマリリン・モンローの主演作品。モノクロのコメディ映画。まぁ、多くを語る必要はないですかね。時代背景も違うし、撮影技術も、当時の文化も。セックスシンボルと呼ばれたマリリン・モンローの美しさを愛でる映画と思えば良いのか?それにしてはストーリー的には楽団員の2人の男性の方が主人公的だったけど。
アイディアは滅茶苦茶だけど、面白かった。楽団員の友人2人は、不況の煽りで楽団が解散したことで路頭に迷うハメに。たまたまギャング抗争の現場を見てしまった事で、ギャングに追われる目に遭ってしまう。そんな時、女性のみの楽団が女性の演奏家を募集している事を知った2人は女装してまんまと楽団に潜り込み、まんまとフロリダへ。演奏旅行とは言え、女性達の関心事はフロリダの富豪の目に止まり玉の輿に乗ること。
マリリン・モンロー扮するウクレレ奏者兼歌手のシュガーと意気投合した2人は「女同士の友情」を深めつつ、内心はシュガーと恋仲になりたいと丁々発止。お調子者の1人はまんまとシュガーの気を引くことに成功するが、堅実派の1人はあろうことか富豪の目に止まってしまう。はたして3人の恋の行方は?
禁酒法時代を背景にギャングとのドタバタも交えつつ、コメディタッチで描かれるラブロマンス。マリリン・モンローは写真で切り取られるよりも、こうして動いている姿の方が何倍も美しいし魅力的だ。
ラストシーンで、まんまとギャングを撒いて逃亡に成功した4人。熱愛する富豪に、実は自分は女装していた男性だと告白する主人公に、富豪は「かまわんよ」と意に介さずに告げるあたり、アメリカでは今から60年以上前にすでにLGBTは受け入れられていたのか、と吃驚しました(笑