☆☆☆☆☆
2022年公開。
劇場公開を観てきました。
そもそも新作劇場版が出来ているなんて事自体知らなかった。なので、まったく事前情報なしでの鑑賞。
文句なく、面白かった!
前作のプリンセス編が仕掛けやエンターティメント性よりも、結構ドラマ性に寄った作りで従来のコンフィデンスマンJPっぽい大どんでん返しや、壮大なスケールの仕掛けがなかったのでイマイチだったけど、今回は期待通りの作品でした。どこからが仕掛けで、誰が騙されるのか、ワクワクしながら観ていました。
まだ公開中なので詳しいことは言えませんが、今まで作品にからんだ登場人物が次々と出てきます。当然、赤星も波子も出てきます(笑
こっくりがキーマンとして終盤に登場したのにはビックリ。
ジェシー(三浦春馬)もスタア(竹内結子)も「コンフィデンスマンJP」の世界では、バリバリ現役で活躍しています。名前だけの登場ではありますが。こう言ってはなんですが、前2作の劇場版にゲスト出演した主役級の2人が相次いで自殺したわけですから、コンフィデンスマンJPは呪われた映画なんじゃないかとさえ勘繰ってしまいました。でも新作でも彼らの存在を感じさせてくれる、スタッフの三浦春馬愛、竹内結子愛を感じました。
相変わらず、ゲストは豪華で多彩。子猫ちゃん役で、こんな贅沢していいの?ってくらい多くの著名な俳優が出演しています。これもまた、コンフィデンスマンJPの見所の一つでしょうか。
果たして今回、ダー子達を追い詰めるのは誰なのか?国際警察のエリート・マルセル真梨邑(瀬戸康史)か、警視庁の刑事・丹波(松重豊)か、かつて「英雄」と呼ばれた大泥棒・ツチノコか?ダー子達を付け狙う仇敵・赤星か?それとも詐欺師勝負で暗躍するリチャードか?
イタリア・地中海・マルタ島を舞台に繰り広げられる騙し合い、最後に笑うのは誰だ!
と言うわけで、ロケーションも見所です。
コンフィデンスマンJPを初回から見続けてきたファンとしては、途中で「あぁ、釣り上げられるオサカナちゃんはコイツかぁ」と気づくのではないでしょうか(笑
そのトリックも、だいたい察しは付きます。そして「え?この人も実は子猫ちゃん?」と勘付いてしまったり(笑
最後の答え合わせで「あぁやっぱり」とわかっても、それでも爽快です。「え?そこまで?」という仕掛けもあったりします。特に今回は、ハブられている人1名いるものですから、観客はほぼ、その視点で観ることになるのでしょう。そうすると・・・「あぁやられた」となりますね(笑
今までの作品に登場したキャラがたくさん出てきますが、なんの説明もないので、初見の人には冷たいです。鑑賞前に一連の作品を「予習」することをお勧めします。
余談ですが、マルセル真梨邑は語感がマルセル・マルソーに似ていますね。マルセル・マルソーはピエロの仮装でパントマイムを演じる有名なエンターティナ-でした。パントマイムでは言葉を発することなく、沈黙のまま演技で表現しますが、マルセル真梨邑は非常に雄弁でした。しかし結果的に彼はピエロを演じた。逆説的な存在として彼に「マルセル真梨邑」という名前を与えたのだとしたら、スタッフのセンスには脱帽です。考えすぎかな?