☆☆☆☆★
2021年公開。
バイオハザードのリブート作品?以前シリーズ化されたミラ・ジョヴォヴィッチ主演の作品はゲーム「バイオハザード」を下敷きにしたオリジナル作品に近いテイストだったけど、本作は本家であるゲームの内容にかなり忠実に作られた映像作品だと思います。ゲームに登場する懐かしいキャラが多数出演して、ゲームからバイオハザードに入った人にはたまらない演出です。ストーリーとしては製薬企業であるアンブレラ社から流出した生物化学兵器にラクーンシティの住民が汚染され、地元警察のチームが犠牲者を出しながらも街からの脱出を試みるという展開。放棄されたラクーンシティは、証拠隠滅と封鎖のために消滅させられる事を知った主人公達ですが、頼みの綱であるヘリコプターもクリーチャーによって破壊され、アンブレラ社が密かに脱出用に用意してあった列車に乗り込みます。しかしそこにも凶暴化したクリーチャーの魔の手が迫り、という終盤はたたみかけるようなハラハラドキドキの展開。様々なアイテムと謎解きによって脱出ルートに辿り着くのはゲームさながらです。
逆に言えばゲームのストーリーに忠実すぎて先の読める展開と言えなくもありません。終盤は異なったストーリーで上手くまとめた感じではありますが。アクションシーンは迫力があったし、クリーチャーの造形も質が上がってはいますが、ゾンビ系(と言っていいのか?)にありがちなホラー要素はソフトな気がしました。残虐シーンやグロシーンも他のホラー映画に比べて過激ではなかったように感じます。
アンブレラ社とつながっていたウェスカーは裏切り者として射殺されましたが、最後に蘇生した事が知らされます。ウェスカーを蘇生させたのはアンブレラ社の重役?謎の女性です。蘇生の代償として盲目となってしまったウェスカーですが、これもアンブレラ社の開発したウイルスによるものでしょうか。完全に続編を意識した展開ですね(笑
ただミラ・ジョヴォヴィッチ主演作のような息の長い作品になるでしょうか?前作はオリジナル要素が強いからゲームファン以外にも受けたようなもので、ゲームの焼き直しを映像化するだけなら飽きられるのでは?期待があると共に、危惧もあります。