小松菜の名付け親は、かの8代将軍・徳川吉宗だといわれている。
鷹狩りが趣味だった吉宗が、1719年に武蔵国葛飾郡(現:江戸川区)の小松川村を訪れた。
小松川村は「鶴御成(ツルオナリ)」と呼ばれる鶴の猟場の一つ。
当時、鶴の肉は鳥類の中でも最高の御馳走とされていた。
食事時に、地元で採れる青菜を入れた餅のすまし汁を吉宗に献上したところ、吉宗は青菜の味と香りをたいそ気に入り、その名を尋ねた。
特に名前はないことを告げると、「では、小松川に因んで小松菜と名付けよ」と命じた。
以降、小松菜は将軍が命名した青菜として人気になり、全国に広がっていったという。