ちょっと一服、指先に挟んで…と言ってもタバコではなく、でも煙なのであった。
「おばけカ-ドけむり」、商品によっては「おばけけむり」、または「念力けむり」「ようかいけむり」「カ-ドけむり」などとも呼ばれるが、どれも同じものだ(だいたい1枚5円くらい)。
気味が悪い絵が描かれたカ-ドの裏面にハトロン紙があって、それを剥がすと、糊のような謎の物質が付着している。
それを人差し指と親指の間でネチネチすると、おおっ、白い煙が湧き上がる。
火のないところに煙が!?
正確には「煙もどき」だ。
ネバネバとしたフワフワとした、綿飴というか、蜘蛛の糸の失敗作というか、そんなものが宙に舞うわけだ。
この正体は、松ヤニに酷似した人工樹脂であり、その材料はマッチ箱のヤスリ面にも使われているそうだ。
室内でこの煙を出しすぎると「髪につくからやめて」と、お母さんに叱られるケ-スが多い。
