王の劣等感によってもたらされた内閣による政治!意外に知らない世界史!醜男だったことで知られるイギリス国王・ジョ-ジ1世(元ドイツのハノ-バ-選帝侯、在位:1714~1727年)は、美人に対して強いコンプレックスを抱いていたといわれ、美女であった王妃ゾフィア・ドロテアを結婚当初から避けていたという。このため王妃は近臣と密通。たった一度の不義であったが、ジョ-ジ1世は王妃をドイツのア-ルデン城に死ぬまで幽閉するという厳罰に処した。さらに、ジョ-ジ1世には英語が話せないという語学コンプレックスもあったため、政治に関心を示さず、「王は君臨すれども統治せず」という伝統を残した。彼のこの無責任な態度により、イギリスでは議会の多数派が内閣を形成して政治を行う議院内閣制が確立したのである。