後世に「算聖」と称された関孝和。彼が著した「発微算法 」は、算盤を使う従来の中国式算術から脱し、筆算で多元高次方程式を解く解法が示された名著であれ。
孝和はヤコブ・ベルヌ-イ(1654~1705年)に先立ってベルヌ-数を発見、ゴッドフリ-ド・W・ライプニッツ(1646~1716年)とほぼ同時期に行列式を算法に導入するなど、当時、世界の第一線級の数学者に勝るとも劣らない業績をあげた人物で、孝和と弟子の建部賢弘(1664~1739年)らによって、和算は大きく発展した。
和算の独自性は庶民が趣味として研究を重ねたことにあり、鎖国政策の中で独自の発展を遂げることになった。
1674年
和算家の関孝和(1642~1708年)が、筆算による代数の計算法を示した数学書「発微算法」を刊行する。