落語家の林家三平がテレビで大人気だ。テレビに出る前はパッとしない落語家だったそうだが、今やテレビに顔を出しただけでみんなが笑い出す爆笑王だ。
去年、林家三平が真打になった時、真打披露はラジオ東京テレビでテレビ中継された。林家三平はまさにテレビ時代の芸能人なのだ。
しかし、林家三平のどこがテレビ向きなのか不思議だ。
じっくり考えてみると「ど~もすいません」とか「体、大事にしてくださいよ」と言うだけで、どうしてあんなに笑ってしまうのだろう。同じことを友達が言っても全然感じが違う。面白いときもあるけど、面白さが違う気がするのだ。
ひょっとしてテレビの画面を通して効果がある催眠術を三平にかけられているのではないだろうか。そうとでも考えないと、突然「よし子さ-ん」と叫ぶだけで大笑いしてしまう理由がわからない。
ところで、落語にうるさい人からすると林家三平がテレビで活躍しているのは難しい問題らしい。
ある人は「真打になる実力はあるんだから、電気紙芝居なんかやってないで、高座で落語をやらなきょ駄目だ」と言っている。でもまたある人は「ケレン味がなくっちゃ芸がそこまでになっちゃうから、テレビに出た方がいい」という意見だ。人を笑わすにも、いろいろ難しい問題があるようだ。
まあ、普通の人たちの立場からすると、やっぱり林家三平が毎日テレビ見られる方がいいと思う。