足利義尚(第9代将軍・在位1473~1489年)が挙兵すると、六角高頼は近江南部の甲賀山に逃れ、ゲリラ戦を展開した。この時六角氏の味方になったのが甲賀忍者である。
彼らは地の利を生かして奇襲を仕掛け、目眩ましの霧を発生させる「霧隠れの術」などを駆使して幕府軍を翻弄した。
「マガリの陣」と言われた戦闘は、1489年に陣屋で足利義尚が病没したことで終結したが、この戦いでの活躍が甲賀忍者の存在を全国に知らしめた。
その後、甲賀忍者は伊賀忍者とともに、忍術集団の双璧として語り継がれるようになった。