昭和32年5月、大映から映画版「赤胴鈴之助」第1作が封切られたのを皮切りに、なんと12月までに立て続けに6本も、映画が公開された。
第1作で宿命の好敵手・竜巻雷之進との対決に勝利した鈴之助は、第2作「~月夜の怪人」で新たな友情を取り結び、そして第3作「~鬼面党退治」では、ついに大鳥赤心斎から秘技・真空斬りを見せられるのだ。
そして第4作でついに飛鳥流真空斬りを会得した鈴之助は、さらに鬼面党や「天地回転」なる魔剣を使う剣士や一本足の魔人との対決を迎える…。
息をもつかせぬ剣劇と必殺剣・真空斬りの迫力はもとより、映画版の鈴之助役・梅若正二の凛々しさも特筆もの。漫画版の愛嬌ある鈴之助とはまたひと味違う紅顔の美少年剣士・鈴之助には、男ながら惚れ惚れしてしまうこと請け合いだ。
映画版はこの先、さらに9作まで製作が予定されているから、お楽しみはまだまだ続くぞ。
ラジオに映画、さらにテレビと巻き起こる「鈴之助旋風」。惜しむらくは、テレビで大阪版と東京版両方をいっぺんに観られないことかな。