ベビ-ブ-ムがあったのは戦後期の1947年から1949年。この時期に生まれた子供が今年から小学校に入学してきた。
  元々教室は不足気味なのに例年をはるかに上回る人数の1年生が入ってきたため、どこの学校も教室も先生も完全に足りなくなってしまった。
  比較的ましな学校でも1学級50人以上のすし詰め教室が当たり前。狭い教室に押し込められる子供はたまったものではない。
  多くの学校でどうしても教室のやりくりがつかず、生徒を早番と遅番に分ける二部授業を実施している。
  東京ではついに三部授業を行う小学校が出た。
  新宿区淀橋第四小学校は児童数1182人で23学級。ところが校舎増築工事が遅れたため、教室が11部屋しかない。
  やむを得ず同校では1年生が8時半から10時まで、2年生が10時から12時半まで、3年生が12時半から午後3時までの3交代で同じ教室を使う「三部授業」を始めた。4年生以上もすべて午前組と午後組の二部授業になっている。
  子供も大変だが、先生たちはもっと大変だ。同校では教員室に31人の先生が押し込まれ、廊下の隅に衝立を置いて校長室代わりにしている有り様。
  二部授業の影響は学校の外にまで及んでいる。
  子供が学校をやっている時間に校外にいるので、事情を知らない大人から白い目で見られるという問題が発生しているのだ。学校で授業をやっているのに子供が広場で遊んでいれば、変に思うのは無理はない。
  また一日中子供が学校の外にいるので、犯罪に巻き込まれる心配もある。
  ベビ-ブ-ム生まれは来年も入学してくる。恐ろしい話だ。