CMLの分子標的薬の副作用で手足が痺れ、通院で疲れると心臓発作が起こる私にとって、大腸がんの手術前の検査は、大変だ。

大きな病院内を行ったり来たり、 血液、尿、心電図、 X線、CT撮影。

なぜか検査する部屋は病院の端から端まで長距離移動が必要だ。その上、われら高齢者がどの検査場所でも大量に待っている。

 そして診察となる。

担当となった外科医師は元気はつらつで、そこは頼もしい。

曰く

『(大腸の絵を見せながら)こことここを切って両方から引っ張ってきて縫い付ける。けど二回も腸を切断して大腸が短いから、手術できるかな?(そう言われると、不安だよ)兎に角腹を開いてやってみよう。腹胸腔手術で最初やる。これで炭酸ガスで腹を大きく膨らませてやってみて、癒着して手術が無理だったら、メスで切開してやるけど良いかな。(そう聞かれてもなあ)5時間位かかる。しかし3回も大腸がんになる患者は初めて。一ヶ月先まで手術予定は一杯。何か質問はあるかな』と聞かれ私は、

「あのーー手術日まで酒は飲んで大丈夫ですか」

となんと馬鹿な質問を。医師はにっこり笑って「大丈夫ですよ。タバコはダメ」

私はお願いした

「やっぱり心配なんで、一ヶ月先でなく、なんとか早く手術をお願い出来ませんか」と待つことが苦手が私がいうと、

もう一度手帳をみて、

「じゃあなんとか◯日に都合をつけるようにします」ということになった。

しかし、それでおわらなかった。

さらに廊下で1時間待たされ、看護師から山のような麻酔やら手術のための同意書やら入院の書類のセツメイ、そのあと、1時間また待たされ薬剤師から、手術前に中止すべきcml関係の薬の説明。以上5時間の病院内での検査と説明の大移動。ご苦労様でした!

帰り際に

「これは、そうとう丈夫な老人でないと手術前検査に耐えられないぞ。老人が癌になって大病院で手術するためには健康でないと無理だな。」などとばかな事を考えていた。

以上。