レコードを作ったのには理由がある | 東京ゴッドファーザーズofficial blog

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都内を中心に活動中のバンド、東京ゴッドファーザーズのメンバーによるブログです。
毎週土曜更新。
オフショット、YOUTUBEにアップされた動画の紹介など。

こんばんは!

遂に発売しました!

東京ゴッドファーザーズの新譜「名もなき花」!

今回の新譜はなんと初のレコードでの発売です!!


商品情報はこちら👇

名もなき花  
2019.07.09 Release
ERGR-0012 

●限定アナログ7インチ
¥2.000+税
01.名もなき花 (feat.野村太一&植田大輔 from Yellow Studs)
02.夜明けのピンク


●限定アナログ7インチ+デジタルオーディオリマスター版CD付き


●限定アナログ7インチ+MV&メイキング映像DVD付き


CDやDVDが付いてるバージョンもあります!!



さて、今回みなさんから頂いた意見の多くが、

「なぜレコードなの??」

でした。


この質問への答えはこうです。


「世界中の(音楽好きな)人のほとんどがCDで音楽聴いてないから」


です。



え?何言ってんの?

って思った人もたくさんいるでしょう。


でもよく思い出して?



毎日家でCDをデッキに入れて音楽聴いてる人がどれくらいいますかね?

通勤通学、お出かけの時にCDウォークマン持ち歩いて音楽聴いてる人どれくらいいますかね?


勿論毎日デッキで聴いてる人も、CDウォークマン持ち歩いてる人も少なからずいるでしょう。


でもきっと、これを読んでる人の多くはこうだと思います。

CDを買ってくる
パソコンに入れる
iTunesなどの音楽プレイヤーソフトにダウンロード
スマホ、ポータブルプレイヤーなどに曲を移す
CDを棚にしまう
歌詞カードはたまに見るけどCDは…。



どうですか?こんな感じでしょ?


まぁ普通に何年か前まで自分もそうだったからね。

たった一回パソコンに読み込むだけの為に存在してるCDってもはやなんなの??


今やネットで配信音源を買う時代になったって言われてるけど、日本の実態は今でもほとんどこんな感じなんじゃないかなと思います。


そうそう、「名もなき花」も配信で買えます。



語弊はありますが、たった一回パソコン読み込むだけの存在ならば配信で買えば家でもスマホでもミュージックプレーヤーでも聴けちゃうのにやはりモノとして手にしたいのであればレコードで良いじゃないでしょうか?

ジャケットデカいし!

歌詞カード付けたし!(一般のものはついてないものがほとんどです)

そしてなにより音が良い

え?って思った?


そうなんです。

レコードはCDよりも音が良いのです。

気になる方はこちらの記事を読んでみてください


なので、毎回CDをデッキで聴いてるならばレコードで聴けばより良い音で音楽を楽しむことが出来るのです!


勿論、レコードは外へ持ち歩くことが出来ないのでスマホやミュージックプレーヤーで持ち歩く。


めっちゃスマート!!



って、そろそろなんだか押し付けがましいと思われてきたかな?

でもね、これって世界ではもうスタンダードなんです。


驚くべきことに、海外にCDショップはほとんどありません。

ありませんというか無くなりました。

CD自体はマーケットや専門店だとレコードショップなどのCDコーナーにはあります。


日本以外の国ではCDという媒体自体がかなりオワコンなのです。

ではどうやって音楽聴いてるかっていうとほとんどの人がデジタル配信、またはストリーミング配信(サブスクリプションサービス)です。
そしてレコードです。
あと、物凄い少数派というか、いまジワジワと来てるのがカセットテープ。


なぜこんなにも違うのか?

日本人はモノへの愛着心が強いってのもあると思いますが、その答えのヒントになるようなものを見つけました。


Apple Musicというサブスクリプションサービスの国別ランキングです。

世界中で使われている音楽アプリが国別で聞かれている曲のランキングを出してます。


※2019.7.16のランキングです

まずは世界中まとめてるグローバル🌏ランキング

アルバム出したばっかりのエドシーラン(イギリス)とバカ売れしてるショーンメンデス(イギリス)とカミラカベロ(アメリカ.キューバ)のデュエット曲、そして世界中が今一番注目してるビリーアイリッシュ(アメリカ)。


次はアメリカ🇺🇸
お国柄が少し出ましたね。
ポストマローンやドレイクが上位。
ちなみにエドシーランは10位


続いてUK🇬🇧
こちらもお国柄出まくり。
エドシーランがほぼトップ10総取り。



では続いてアジアいきましょう
お隣の韓国🇰🇷
なんと!お国柄ほぼ無し!
BTSやCHUNGHA以外はグローバルチャートとほとんど変わり無し!



続いて中国🇨🇳
これだけ見たら中国とはわからないね。


続いてタイ🇹🇭
これもほぼグローバルチャートと同じ。




ではでは我が国日本🇯🇵いってみよう!!


ドドン!

ビリーアイリッシュ、エドシーランは入っているものの、ほぼ自国のアーティストですね。
ほとんどがTVドラマの主題歌。

このランキング100位まであるので興味のある方は是非調べてみてください。



まぁこれを見て何が言いたいかというと。


"日本人て音楽聴いてない(っていうか知らない)"


ほとんどがTVで流れててよく聞く曲だったり、その効果で売れたアーティストの曲をだったり。

情報自体がTVのみに集中してるんじゃないかなと。

じゃあどうやっていろんな音楽を探したらいいの?


それがサブスクリプションサービス(音楽定額制配信サービス)です。


毎月600〜1000円くらいを払ってパソコンやスマートフォンで世界中の音楽が聴き放題なんです!

何十曲、何千曲、何万曲聴いても定額!

気になってたあのバンドのCD、買うほどじゃないけど聴いてみたい…ってことあるでしょ?

聴き放題よ?アルバム丸々どころか全曲聴けちゃうよのよ?

それがサブスクリプションサービス。



東京ゴッドファーザーズもサブスクやってます!




友達から教えてもらった曲をCDで買うとアルバムなら2500円、シングルでも1500円。
TSUTAYAでレンタルするにしても新譜は400円
旧譜をBOOKOFFで探しても1枚250円〜1500円


これやるくらいなら毎月1000円で何万曲も聴けちゃうんだから誰もCDなんて買わなくなるよね。

勿論、聴くたびに通信料がかかります。(ちなみに自分は携帯を20ギガにしてて、毎日6時間くらい聴いてるけど毎月15ギガくらいしか使いません)



でも日本ではCDが売れてます。



シェアは大体CD75% デジタル25%

レコードはどんくらいかな?5%も無いかな?



CD大国日本でもCDの売り上げは毎年右肩下がりを更新しています。
サブスクやレコードの売り上げは徐々にですが上がってきています。

でも、日本の音楽業界はCDを売ります。売りたいんです。
なぜならデジタルは金にならないから!!

サブスクで一回聴かれたら1円
一曲ダウンロードされても250円
でも一曲聴くためにアルバム1枚買ってもらえたら2000円〜1250円

日本でのサブスクのシェアを考えれば当然CDというと選択肢になります。


しかし、これでは日本ではいつまでたってもサブスクリプションが拡がりません。
むしろ拡がってしまっては儲けにならないと思っているでしょう。


違うんです。

じゃあなぜ海外のアーティストはCD売ってなくてみんなサブスクで聴いてるのにやってけてるの?

人口がおおいから?

違います。

ライブで儲けてるから?

それもあります。


一番の正解は、

「世界中で聴かれているから」

でしょう。


先ほどの世界のランキング見てわかる通り、アメリカでもukでもアジアでも国や言語を超えて沢山の国の人たちに同じ曲が聴かれているんです。

世界中の人たちが1日一回自分の曲を聴けば1日で60億円儲かります。

日本のアーティストも世界中で聴ける人いるはずなのになんで儲かってないの?

それは海外へのアプローチでしょう。

日本でも超有名なこの曲のMV
なんと4億回再生もされています!!


米津玄師の曲はどの曲もトラック(伴奏)はかなり海外の音を意識して作られています。
でも歌メロや構成はもろJ-POPです。

きっとそのマッチングが海外には無い新しさとして沢山の国の人たちに届いたのではないかと思います。
このMV、PCで見ると英語の字幕が出るんです。
こうするだけで、海外の人たちにどんな歌なのか理解してもらえるし、映像もかなりエキセントリックで何度も見てしまいたくなるような中毒性があります。

敢えて狙ったのか、たまたまなのかはわかりませんが、4億回再生なんて世界中の人が観ないと届く数字じゃないことは確かです。

米津すごい!!

でもこの人サブスクやってなくて、結局海外狙ってたわけじゃ無いのかなって、ちょっとがっかり。



がしかし日本の音楽業界は世界へのアプローチに力を入れようとしない。
日本の中だけでやりくりしているだけなんです。

音楽というコンテンツはもはやここ日本では音楽ではなく、銀色の円盤をどうやったら金に変えることが出来るかという媒体になってしまっている気がします。


アーティストは皆沢山の音楽を聴いてそれを自分だけのものへ昇華して日々作品を作っているのにそれを売る側が手っ取り早く金に変える事しか考えて無いように思います。

世界的にデジタルコンテンツが普通になっているのならあのバリバリ影響を受けたあのバンドと同じ土俵に上がれる時代なんです。

しかし日本の音楽はその土俵に上がる準備を全くする気がないように感じます。

海外のリスナーに届くような発信をしている有名なアーティストは日本でも数少ないです。

最近ある有名なバンドが

サブスク始めました!流行ってるので!
ただで聴き放題になっちゃって今までCD買ってくれた人ごめんね!
でも、サブスク始めたけど今まで通りCD買ってね!
(誇張してます)

みたいな発信をしててこいつは頭がいかれてると思いました。

まず、ただで聴き放題じゃねぇし。金払ってるし。

てかCD買って欲しけりゃサブスクリプション型始めんなよと。

意味がわかりませんでした。



このように、サブスクがどういう効果を生むのかもよくわかっていないアーティストも沢山いるのでしょう。


CD至上主義。サブスクリプションの拡がりを防ぐような活動は日本の音楽の発展を妨げる行為だと僕は思います。



日本や中国で若者の間で流行っているmusicFMという音楽アプリがあります。

このアプリはさもサブスクリプションサービスの様に世界中や日本で流行っている音楽が無料で聴けてしまうという違法アプリです。

無料で音楽が聴けるようになる事が若者の中では当たり前になっています。

そりゃあApple Musicに毎月1000円払うわけない。アホらしい。

このmusicFMのような違法アプリの蔓延に対しても日本の音楽業界が何年も手を出さずに放っておいたのは、ある特定のファンは普段は無料で曲を聴いてても結局CDを買ってくれるという自信があったからなんでしょうね。



まとめると、現在の日本の音楽の状態は

若者→音楽は好きだけど無料で聴く(金払いたくない)
特定のアーティストが好きな人→そのアーティストのCDしか買わないし、他のアーティストを発掘しようと思わない。




なんだかみんな音楽が本当に好きなのかどうかよくわかりませんね。





この一年くらいで日本の有名アーティストたちは徐々にですがサブスクリプションを開始し始めています。



海外の一部では90年代のJ-POPがめちゃくちゃ流行っているシーンがあるみたいで、夜な夜なクラブでDJが山下達郎やユーミンをかけるなんてところがあるようです。


そうなんです。

英語じゃなくても。言葉が通じなくても、音楽が良ければそれは世界中に届くんです。

あとはいかにして世界へ届かせるために何ができるかを考えるんです。
日本の人たちへ向けた活動をしているような現場では世界に通用する音楽は生まれないんだろう。




話がぶっ飛んでますが、なぜ今回レコードを発売したのかをまとめます。


・CD意味ない(一回PC取り込むだけ)。
・配信してるのでサブスクでも聴いて欲しい。
・サブスクを始めて沢山の音楽に触れて欲しい。
・わざわざレコードを聴く事の素敵さを知って欲しい。




とまぁ、御託ならべましが、単純にレコードが大好きなんですよ。
実際のところ自分の曲がレコードになったという喜びだけであと1ヶ月はお腹いっぱいです。

では今日届いたばかりのレコードを眺めながらお別れです








〜本日のレコメン〜

PA PA YA!! / BABYMETAL



祭りだ!祭りだ!
帰ってきたぜ俺たちのベビメタが!!
多分、いや正真正銘、日本で一番世界へのアプローチが成功したアーティスト。
世界に出るにはまず挑戦!次に挑戦!今もなおずっと世界と勝負しっぱなしのベビメタを応援します!



🥁LIVE information🎸

2019.07.22
下北沢club251

開場/開演 18:00/18:30

前売/当日 2,500/3,000円

(入場時に別途ドリンク代が必要です)


出演

東京ゴッドファーザーズ

synchre

DIRTY FOUR EYES

Bugrava

SALVALAI




251のブッキングはいつも刺激的なバンドばかりでめちゃくちゃ楽しみ!!
勿論、名もなき花も持っていくので、ぜひ会場でお買い求めください!




最後まで読んでくれてありがとうございます。


最近ずっと考えてた事の半分くらいは書けたかな??
日本人の音楽離れは深刻です。
みんなでもっもっともーっと音楽好きになっていっぱい聴きましょうね!


ありがとう!!


来週は金麦大好きナカガワヒロユキ❤️




しーゆー