忘年会でした。
現同期たちは、
僕が転職をしてきているので、
一回りも年齢が離れていて、
やっぱり、初めての社会人での仲間たちは、
もはや、家族に近いものがある。
みんな早くに家庭を持って、
僕も追い越そうとしたところだったけれど。
気を遣ってくれて、盛り上げてくれて、
楽しい会だった。
たまーに深い話をしていた一人が、
「〇〇さぁ、辛い時はどうしてるの?
ちゃんと悲しめてる…?
悲しい曲を聴いたりして、
悲しみに浸ったりしてるの…?」
彼とは、好きなアーティストが同じで、
悲しい曲について、
語り合ったことがある。
僕はそんな曲たちを、
一切聴かなくなってしまった。
若い頃にあれだけ聴いていたのに、
別れの曲が、
どうしても軽く聞こえてしまって、
何にも心に、
響かなくなってしまった。
嘘を謳っている訳ではない。
けれど、もう響かない…。
いつかはまた、
懐かしく聴ける日が来るのだろうか。
今は妻と一緒に聴いていた曲で、
涙が出てしまう。
一緒に見始めた、
鬼滅の刃の主題歌だって、
僕にとっては感情が爆発してしまう。
悲しもうとする必要なんてなくて、
いつでも泣ける。
仕事中でも、誰といても。
彼は最後にこう言ってくれた。
「俺はとにかくこれだけ言いたい。
〇〇、生きていてくれてありがとう。
奥さんのことは、
俺も結婚式のムービーを作ったから、
他の人よりも思うことはあるよ。
けれど、〇〇のことが大好きだから、
生きていてくれてありがとうって、
本当に心からそう思ってるよ」
電車の時間が迫っていて、
ゆっくり出来なかったのもあって、
泣きそうな彼を見ながら、
僕は「ありがとう」と伝えるのが、
精一杯だった。
僕も、みんな大好きな仲間だ。
だけど、
うちのリビングは吹き抜けで、
傍に柱があって、
どうしようもなくなったら、
いつでもそこの柱にロープを掛けられる。
不謹慎にも、
そんな事を思い出しながら、
忘年会を後にした。
昨日は、親友の長男の誕生日だったので、
でかいラジコンを買ってあげて、
一緒に庭で遊んだ。
次男を抱きながら、
ミルクをあげさせてもらった。
初めての経験だった。
これが息子なんだなぁ…。
今までだったら悲しくて、
まともに子供すら見られなかったけれど。
これもひとつ進めた証だ、きっと。
2023年が終わる。
妻と息子を、
2023年に置いてきてしまうようで、
この年越しは、
誰とも約束を入れなかった。
妻の好きなケンタッキーに行ってきて、
いつも食べていた
ビスケットを置いてあげた。
今日は3人で家にいよう。
2024年は、
前へ進むとと決めたんだから。
一人でいると気が滅入るけれど、
遺影に語ったって、
いなくなった人に声が届くなんて
思っていない。
帰って来なくて、悲しいだけだから。
けれど、今日は、
やっぱり、二人の傍にいようと思う。
何度、年が変わったって、
二人が大好きだよ。
ここでもたくさん助けて頂き、
ありがとうございました。
皆さんとご家族の幸せを願っています。