北陸地方にしては珍しく晴天が続いている。

昨晩は降ってきそうなほどに星が夜空に散らばっていた。

冬の晴天をありがたく思うのは、北陸の冬は雨や雪、曇天が多いからである。太平洋側を冬に旅したとき、あまりの温厚な天候に面喰らった。熱海のあたりは風光明媚といってよく、行ったこともないのに言うのはなんだが、日本のナポリとかではないか!と思ったほどである(笑)

でも温暖な気候の土地に住む人にとってはそれが当たり前であり、けっして「有難い」ことではない。

そう思うと、欠乏の有意性もなんとなくわかる。なに不自由ない生活、人生がなぜ空虚で不満なのか、自ずとわかるというものである。

至れり尽くせりの子どもが不平不満をいうと、何が気に入らない!?と、大人たちはいきり立つが、ありがたい・有難いということがわからないのだから幸せであるはずがないのである。

地球温暖化のため、北陸地方は暖冬が常である。それゆえ雪は当たり前ではなくなり、突如襲ってくるゲリラ豪雪に太平洋側の人のように慌てふためき、翻弄されている。

雪が降らないのがありがたいのではなく、当たり前になってしまっているのである。

当たり前にありがたい。

この2つの切っても切れない関係、バランスはとても難しい。