地球には重力というものがあり、だれも感じてはいないものの、体全体に重力がかかっています。
その重力に耐えられるように体ができているのに、無重力空間にいると、体はその無重力環境に対応しようとしてきます。
重力がないのだから、そう強い骨は必要ないということですね。
そのため、長期間宇宙の無重力状態でいると、急激な勢いで骨密度が減ってきます。
1日に2時間の運動をしても骨粗鬆症患者のおよそ10倍の速度で骨密度が減るといわれています。
そうすると、骨折はもちろん、骨から溶け出したカルシウムが尿路結石へとすすんできます。
国際宇宙ステーションに滞在した2009年(平成21年)の若田光一さんは、新しいトレーニングマシーンや骨粗鬆症の新薬を服用して効果をみる実験も含まれていたそうです。
次の日本人宇宙飛行士野口聡一さんは宇宙ステーションで5ヶ月間も滞在していました。
骨密度の減った分は復活させることができないので、帰還後の体調管理はとても大切です。
体調管理のできない人は宇宙へ行くべきではないでしょうね。(笑)