健康を足から考えてみようとしている五分利堂の美馬宏行(みまひろゆき)です。
人の足裏には土踏まずといって足の裏全体が地面につかないようになっています。
この土踏まずがあるおかげで「衝撃吸収」と「体のバランス」がとれています。
二本足で歩くには、これがないと上記の二つの効果が機能せず、疲れて歩けません。
赤ちゃんは四つんばいですから、土踏まずはありませんよね。
歩きはじめてから、土踏まずはだんだんと発達し始めます。
子どもの成長期には機能性のよい靴を履かせると、土踏まずの発達を阻害します。
つまり、べた足になりやすいということです。
体は環境に順応しますから、悪条件にさらされるとそれに負けない機能で対抗しようとするものです。
子どもの成長期にはできるだけ「裸足」の生活が望ましいと私は考えています。
履物は下駄や草履のように堅くて平らなソールが、足裏を鍛えるのには最適だとおもいます。
また、ナイロン製の靴下など滑りやすい素材のものは避けたほうがいいと思っています。
土踏まずは産まれて初めて立った時から、成長をするにしたがって形成され、小学校の高学年頃にしっかりとした土踏まずになるのです。
このときに十分な足裏が形成されなかった場合は、修復不可能だと言われています。
小さいお子様をおもちのお父さん、お母さんに訴えたいのは、子どもは足から鍛えてほしい ということです。
べた足になると、運動下手になったり、持久力がなくなります。
子どもの靴には足に刺激を与えてくれない靴や高機能の靴はいりません。
底が薄くて、堅くて、平べったい靴が理想的です。(安物の靴で十分です)
靴屋の私が言うのは商売に逆行していますが、永年足を見ていて感じたことなので、敢えてメッセージとしてお伝えします。