広島・長崎に原爆投下されて80年が経過した。世界の情勢は、不安定な危機に陥っている。2022年2月に、ロシアがウクライナ侵攻してから3年が経過し、未だに停戦の見込みが立っていない。どれ程の人命が失われ、都市が破壊されたかを映像を通じて知らされている。また、イスラエルのパレスチナ自治区ガザへの攻撃ほど残虐な行為はない。ガザ地区は外とのアクセスが遮断され、水や食料、燃料や電力がなど様々な物資が不足している。ガザでの死者は6万人を超え、そのうち、子ども・女性は4割を越えている。街が瓦礫と化している。これほど残忍で悲惨なことはない。

 先の参議院選挙でのさや候補者の「核武装は安上がり」発言は波紋を広げでいる。核抑止論とは「核兵器を持つことで、核兵器を使わせない」との考え方である。

 この抑止に対する広島県知事・湯崎英彦氏の発言の一部を紹介する。「核抑止が益々重要だと声高に叫ぶ人達がいます。しかし本当にそうなのでしょうか。確かに、戦争をできるだけ防ぐために抑止の概念は必要かもしれません。(中略)抑止とは、あくまで頭の中で構成された概念又は心理、つまりフィクションであり、万有引力の法則のような普遍の物理的真理ではないからです。」私はこの考え方に賛同する。「抑止力とは、武力の均衡のみを指すものではなく、ソフトパワーや外交を含む広い概念であるはずです。そして、仮に破れても人類が存続可能になるよう、抑止力から核という要素を取り除かなければなりません。」「核兵器廃絶は決して遠くに見上げる北極星ではありません。(中略)実現しなければ死も意味し得る、現術的・具体的な目標です。」私たちは、核廃絶に向かって果断なく声を上げ続けて行かなければなりません。

 8月6日の小学6年生・こども代表のメッセージの一部を紹介します。「世界では、今もどこかで戦争が起きています。大切な人を失い、生きることに絶望している人々がたくさんいます。その事実を自分のこととして考え、平和について関心を持つこと。多様性を認め、相手のことを理解すること。一人一人が相手の考えに寄り添い、思いやりの心で話し合うことができれば、傷つき、悲しい思いをする人がいなくなるはずです。周りの人たちのために、ほんの少し行動することが、いずれ世界の平和につながるのではないでしょうか。」純粋な心で、戦争のない平和を求める切実な思いが伝わってくる。

 戦後80年が経過し、戦争を経験している世代が少なくなっている。私たちのような団塊の世代も後期高齢者になっている。子や孫のためにも、再び戦争の惨禍を味わうことのない世界へと声を上げ、たゆまない努力をしていかなければならないと思う。

 戦争ほど残酷なことはない。戦争ほど悲惨なことはない。

 <平和とは 努力なしには 生まれない 被爆日本を 風化させまい>