　「元気に生きる」ことが、大事だと痛感する年齢になっている。歳を取ってこそわかることがある。あたりまえに思えることが、大事なことが分かるようになる。

　昨夜のテレビ番組「１００歳に聞くSP」を見て、健康で１００歳まで生きるとは、凄いことだと痛感した。谷中で佃煮の店で働くおばあさんの元気さ。お客さんの「おいしそう」との言葉に「おいしいそうじゃなくて、おいしい」と元気な声で答えている。１００歳にして、現役で働いている姿に驚きを感じる。

　生涯独身で、文部大臣の秘書官を４０年していたおばあちゃんの多趣味にも驚きだ。１００歳にして、長唄や絵を描いたりするなど予定が詰まっている生活をしている。一番の楽しみは、高齢者仲間と麻雀をすることだと。日常は数時間のようだが、温泉旅館に泊まった時には、およそ６時間麻雀しているとのことだ。様々な趣味で、人との関わりを持つことを楽しんでいる。素晴らしいとしか言いようがない。

　私にも、高齢者の麻雀仲間がいる。８８歳のＴＡさん、８１歳のＴＯさん、６７歳のＹさん。３～４年前に、４人で麻雀を再開するようになった。ＴＡさんの体調の関係で５年間のブランクがあったのだが。３０年前に、職場の同僚として知り合った仲間だ。それ以来続いている人間関係になる。再開後は月１回で始まったが、１年前位からは、２～３週間に一度に変わっている。朝の９時から、夕方の５時までの時間になっている。私自身の体調不良できついこともあったが、これだけは続けて来た。私にとっての一つの楽しみだ。

　１００歳にして山を登り続けているおじいさんの体力にも驚かされた。海軍で鍛えられたと言っていたが、一度の休憩だけで１５００ｍ級の山を登ってしまう体力の秘訣は何だろうかと思える。

　夫婦で２００歳になるおじいさんとおばあさんにも驚きだ。２５歳で結婚してから７５年になると。とても信じられないことだ。一般的には、男の人の方が早死にしている。二人とも１００歳まで生きている例を聞いたことがない。

　１００歳の皆さんに共通して感じることは、今生きていることに「感謝」の思いと生きる「楽しみ」を感じていることだ。生きる楽しみは、人それぞれに違うことは当然なことであるが、生きていることへの感謝の思いを抱いていることの重さを感じさせられた。

　一人のおばあちゃんの「幸せと思える気持ちを感じられることが幸せ」の言葉に、何とも言えない程の味わい深さを感じた。長く元気で生きていればこその言葉と言える。その言葉の奥には、１００年の人生の歴史がある。

　「足るを知る」との古代中国の思想家、老子の言葉がある。「何事に対しても、『満足する』という意識を持つことで、精神的に豊かになり、幸せな気持ちで生きていける」との意味だ。

　幸せは、自身の心の中にあり、「感謝の心」から幸せを感じられるものではないだろうか。

　物の豊かさではなく、「心の豊かさ」こそが、大事ということではないか。

雑記：元気に生きる