その日から僕の10分スタディが始まった。
最初のワークは
「見たモノ、感じたコト、瞬間的に思いついたモノ」
それらを母国語の短い文で1日10個メモをする、というものだった。
これなら10分もかからない。
その効果や理論は後回しにして、まずはやってみる事にした。
「ではこの教室で感じる事を10個、今ノートに書きだして下さい」
日本語で書くのなら3分もかからないだろう、
そう思いながらノートを開き書き始めた。
【1.すごい本が多いね 2.明るい色が多いね 3.これ面白そうな本ですね】
3つ目から次が出てこない。
【4.静かで集中できるね 5.あの壁の絵は変わってますね】
何とか5個。
【6.もう2013年のカレンダーをはってるんですね 7.僕もこんなオフィスがほしいな】
無理矢理7個。
【8.ここはオフィスとして良いと思いますか 9.見える景色が結構いいね】
あと一つ。
【10.ここで子供が遊べたら楽しそうですね】
何とか10個完了。
「Ok、Good.」
まさか思いつく事をメモするのがこんなに大変だとは。