もはや試合当日までに書き上げられるのか…絶望的ではありますが、頑張ります☆
http://www.boxingscene.com/mayweather-pacquiao-17-years-superfight-2002-03--88690
■ 2002年、無敗が脅かされた年
- 2002年4月20日
フロイド・メイウェザーJr. (27勝20KO無敗) リング誌評価No.2
WBC王者 ホセ・ルイス・カスティージョ (45勝41KO4敗1分) リング誌評価No.1
カスティージョは2000年以降、ライト級の頂点に君臨していた。スティーブ・ジョンストンをアプセットで破りWBC王座を獲得、ジョンストンのホーム、デンバーで行なわれたリマッチの初防衛戦もドローで逃げ切り王座を死守。フリオ・セサール・チャベスの元スパーリングパートナーとして腕を磨いた王者は13戦負け無しでメイウェザー戦に臨んだ。メイウェザーは25歳。2階級制覇を目指す試合だ。
試合開始前、リング中央で向かい合った際、メイウェザーはローブローを打つなよとカスティージョに忠告。1ラウンドはメイウェザーがジャブで刺し合いで勝り、右もヒットさせる。カスティージョはいきなり鼻血を流す。2ラウンド、カスティージョも右の上下をヒットさせスロースターターにもエンジンがかかってきた。
3ラウンド、4ラウンドとメイウェザーは脚を使う。3ラウンド終盤にはカスティージョも右をヒットさせるが詰めることは出来ない。腰をホールドしながらパンチを振るいメイウェザーをスローダウンさせたい狙いが見える。
時折サウスポーにスイッチしながらメイウェザーは動き回る。6ラウンド、両者に見せ場があるも、カスティージョの強烈なボディでメイウェザーがスリップ。メイウェザーはローブローだとアピールするが、圧力によりロープに詰められる場面が増えてきた。カスティージョのプレッシャーが強い。
7ラウンド、カスティージョのラウンドだ。ロープ際でボディを叩き顔面へ返す。メイウェザーはエルボーでプッシングしたと2度の注意を受ける。8ラウンドもカスティージョのペースが続くが、ブレーク後のヒッティングで減点、9ラウンドに入るとパンチが当たらなくなってきた。
しかし10ラウンド、再びカスティージョが見せる。ボディが効果的だ。メイウェザーはプッシングで又も注意を受けてしまう。
11ラウンドもカスティージョが攻勢を仕掛けるが、メイウェザーも反撃。カスティージョはベルトラインギリギリを打っていく。最終12ラウンド、果敢に打ち合うが、カスティージョが優勢に見えた。
多くがメイウェザーの敗北を覚悟する中、読み上げられた採点。ざわめきはブーイングに変わった。メイウェザーがユナニマスデシジョンの判定勝ちとコールされたからだ。ジャッジ1人は5ポイント差、2人は4ポイント差だ。リング上とジャッジの採点はまるで合致していないと思われた。メイウェザーはキャリアで始めて、本当に勝っていたのかと議論される試合を終えた。メイウェザーは試合後のインタビューで腕の負傷を訴えている。
再戦が必要だ。
【vsカスティージョI】
1992年にパーネル・ウィテカーがライト級を離れて以来、本当の意味で支配的なライト級ファイターはいなかった。メイウェザーはどうだっただろう?カスティージョは、ジョンストンやセサール・バサンを下していた当時の彼は間違いなくライト級最強だったと言える。
結果: メイウェザーの12ラウンドUD勝ち
メイウェザーのタイトル戦績: 10勝6KO無敗
- 2002年6月8日
IBF王者 マニー・パッキャオ (33勝24KO2敗1分) リング誌評価No.1
ホルヘ・フリオ (44勝32KO3敗) リング誌評価圏外
元WBOバンタム級王者のフリオは3度防衛後、2000年にジョニー・タピアに敗れて無冠になっていた。更に次戦でもコンテンダー、アダン・バルガスに敗れ、S.バンタム級へ進出、簡単な相手に連勝中だった。ストップ負けは1度もないタフな選手だ。
ゴング後、2分間程度は大きなパンチを振りながらパッキャオに対抗したフリオ。しかしラウンド終盤、パッキャオの左がヒットし膝が揺れるフリオ、更に左右のパンチを当てられダウンするも、レフェリーはスリップを宣告。2ラウンド開始早々、パッキャオの左がヒットし今度は正真正銘のダウンだ。更にロープ際で左をヒットさせ2度目のダウン。立ち上がったフリオを一気に詰め、レフェリーが試合を止めた。パッキャオ、S.バンタム級で2度目の防衛だ。
【vsフリオ】
この試合はレノックス・ルイスvsマイク・タイソンというビッグマッチのアンダーカードで行なわれ、知名度もアップした試合の1つだろう。
結果: パッキャオの2ラウンドTKO勝ち
パッキャオのタイトル戦績: 4勝4KO1敗1分(1KO負け)
- 2002年10月26日
IBF王者 マニー・パッキャオ (34勝25KO2敗1分) リング誌評価No.1
ファーブラコム・ラキャットジム (37勝23KO2敗) リング誌評価圏外
ラキャットジムは1993年にプロ7戦目で負けて以来無敗の強豪だ。パッキャオのトレーナー、フレディ・ローチは米国へ帰国していたが、ホームのフィリピンでファン達に爆発的なパフォーマンスを見せることになる。初回、右フックでダウンを奪うと、続けて左アッパーで2度のタウンを追加、立ち上がったものの、右を強打され4度目のダウンと同時にレフェリーが試合を止めた。S.バンタム級転向後、9勝目を飾った。
【vsラキャットジム】
結果: パッキャオの1ラウンドTKO勝ち
パッキャオのタイトル戦績: 5勝5KO1敗1分(1KO負け)
- 2002年12月7日
WBC王者 フロイド・メイウェザーJr. (28勝20KO無敗) リング誌評価チャンピオン
ホセ・ルイス・カスティージョ (46勝42KO5敗1分) リング誌評価No.1
メイウェザーとの再戦を前にカスティージョはチューンアップ戦を1試合挟んでいた。メイウェザーにとっては2戦続けてのカスティージョ戦だ。
初戦程、ドラマチックではなく、印象的でもないが、同じ様な展開になった場面も多かった。メイウェザーはより動き回り、序盤をリード。カスティージョが追いかける展開。4ラウンド辺りからエンジンがかかるカスティージョ、ボディを叩き、片腕がホールドした状態でも打っていく。カスティージョのラフなアタックも効果的で中盤は取り返し、互角に思えた。
カスティージョは前に出続け、ファイトを展開するが、メイウェザーの正確性が上回っていく。残り3ラウンド、接戦ではあったが、その後はメイウェザーが序盤の様にコントロールした。カスティージョが止まることはなかったが、初戦の様に打ち合いに巻き込むことは出来なかった。
素晴らしい試合ではあったが、カスティージョが勝てなかったのは明白か。初戦よりも僅差となった判定は115-113が2人、116-113が1人であった。
【vsカスティージョII】
メイウェザーvsカスティージョは、当時2人がライト級のトップであることを証明した試合でもあった。メイウェザーは王者として臨んだ試合で、2試合連続判定勝ちはこの時が始めてだった。
結果: メイウェザーの12ラウンドUD勝ち
メイウェザーのタイトル戦績: 11勝6KO無敗
■ 2003年、メイウェザーは精力的、パッキャオは国際的な選手に!
- 2003年3月15日
IBF王者 マニー・パッキャオ (35勝26KO2敗1分) リング誌評価No.1
エリクザン・イェシュマンベトフ (17勝8KO5敗1分) リング誌評価圏外
*ノンタイトル戦
イェシュマンベトフは直近6戦で5勝だったが、パッキャオにとっては明らかにチューンアップファイトだ。パッキャオはこの試合がフェザー級リミットでの始めての試合となった。初回のゴングから、実力差は歴然。左でダウンを奪い、続くラウンドもコントロールしていく。4ラウンド、根性を見せるイェシュマンベトフの打ち合いに巻き込まれたパッキャオは痛烈な右を喰らいダウン!直ぐに立ち上がるも膝が揺れている。凌いだパッキャオ、ラウンド終盤には何とか反撃。イェシュマンベトフのグローブテープが剥がれ、何度か中断があるも、5ラウンド、左をヒットさせダウンを奪ったパッキャオが更に追撃しストップ勝ちを収めた。
【vsイェシュマンベトフ】
結果: パッキャオの5ラウンドTKO勝ち
- 2003年4月19日
WBC王者 フロイド・メイウェザーJr. (29勝20KO無敗) リング誌評価チャンピオン
ビクトリアノ・ソーサ (35勝26KO2敗2分) リング誌評価圏外
ソーサは2000年にIBF王者だったポール・スパダフォーラに敗れて依頼、11勝1分。その敗れたスパダフォーラ戦でもダウンを奪い接戦を落としている。
カリフォルニア州のサンホアキンバレーで行なわれた試合、メイウェザーの楽勝予想が多かったが、ソーサは気合の入ったファイトを見せてくれた。より背も高くリーチの長いソーサのパンチは時折、メイウェザーにヒット。勿論、試合はメイウェザーがコントロールし、12ラウンド大差判定勝ちを収めた。これでライト級2度目の防衛に成功だ。
【vsソーサ】
結果: メイウェザーの12ラウンドUD勝ち
メイウェザーのタイトル戦績: 12勝6KO無敗
- 2003年7月26日
IBF王者 マニー・パッキャオ (36勝27KO2敗1分) リング誌評価No.1
エマニュエル・ルセロ (21勝12KO無敗1分) リング誌評価圏外
ルセロが唯一勝てなかった試合は、2試合前の初回テクニカルドローであった。パッキャオ戦、アンダードッグと目されていたルセロだが、パッキャオにとっては厄介な相手でもあった。背が低い上に大きく前傾し、ガードを固めてウィービングをしながらパンチを降ってくる。なかなか効果的なパンチが当てられなかったパッキャオだが、3ラウンド、強烈な左がヒット、ロープ際まで後退したルセロは背を向け、膝から崩れ落ちた。そのままレフェリーがストップ。
【vsルセロ】
パッキャオにとってこの試合がS.バンタム級最後の試合となった。S.バンタム級では10勝10KO1分だった。
結果: パッキャオの3ラウンドTKO勝ち
パッキャオのタイトル戦績: 6勝6KO1敗1分
- 2003年11月1日
WBC王者 フロイド・メイウェザーJr. (30勝20KO無敗) リング誌評価チャンピオン
フィリップ・ヌドゥ (31勝30KO1敗) リング誌評価No.3(S.フェザー級)
メイウェザーより背が高いヌドゥはS.フェザー級で21連勝と名前を売っていた。2001年にかつてメイウェザーと判定までいったカルロス・リオスを5ラウンドでストップ。唯一の判定勝ちは後の世界王者、カシアス・バローイ戦だ。
メイウェザーは現在まで見てもホームタウンで戦ったのはこのヌドゥ戦が最後である。試合ではパンチがあり手数も多いヌドゥを相手に積極的に仕掛けていった。結果としてこれが両者の良さを引き出すことになる。4ラウンドを連取されたヌドゥだが5ラウンドにメイウェザーをロープに詰めて連打を繰り出す。メイウェザーはスリッピングをしながら時折カウンターを効果的に返す。疲れが見えたヌドゥだが6ラウンドも一発当ててやろうとパンチを振るった。
7ラウンド、メイウェザーは素晴らしい右を連打、ヌドゥはたまらずダウン。立ち上がったヌドゥはまだ戦えるとアピールするも、セコンドがエプロンに上がり試合はストップ。ワンサイドの展開ながら、スリルある試合だった。
【フィリップ・ヌドゥ戦】
ヌドゥ戦はメイウェザーにとってライト級3度目の防衛戦だった。メイウェザーのライト級戦績は16勝11KO無敗、それ以下の戦績は15勝10KO無敗。
結果: メイウェザーの7ラウンドTKO勝ち
メイウェザーのタイトル戦績: 13勝7KO無敗
- 2003年11月15日
マニー・パッキャオ (37勝28KO2敗1分) リング誌評価No.1 (S.バンタム級)
マルコ・アントニオ・バレラ (57勝40KO3敗) リング誌評価チャンピオン (フェザー級)
122ポンドで2度世界を制していたバレラは4度の防衛を含めて8連勝中。歴史に名を残す名王者だ。2001年4月、当時無敗だったナジーム・ハメドを相手に素晴らしいボクシングを展開した勝利が光る。1997年にジュニア・ジョーンズに連敗後、16勝1敗1NC。唯一の敗北も年間最高試合で勝っていたと評価されることが多い、ライバル、エリック・モラレスとの初戦だ。2002年6月にはモラレスにも勝利している。
1ラウンド、パッキャオの左がヒットした直後、バランスを崩して倒れたのをレフェリーがダウンを宣告し、バレラがラッキーな形でポイントを奪う。パッキャオはスピードで上回り、上体も良く動いている。バレラもリズムを取ろうとするがパッキャオのコンビネーションが強い。
3ラウンド30秒、パッキャオの痛烈な左ストレートでバレラがダウン。フィニッシュに取り掛かるパッキャオだがバレラも応戦。激しい打ち合いだ。
その後2ラウンドはパッキャオが支配するが6ラウンドにはバレラも右をヒットさせお返し。パッキャオは両手を上げて効いてないとアピール。7ラウンドには偶然のバッティングでバレラが左眼をカット。傷は深く、続行出来るかとセコンド陣も協議する程だ。
苦しくなったバレラ。10ラウンドも脚を使って逃げ回る展開だ。そして11ラウンド、その時は訪れた。左を喰らって再びダウン。立ち上がるも、一気に連打をまとめられ、セコンドがエプロンに上がり試合がストップされた。オフィシャルには、これがバレラ初めてのストップ負けだ。
フィリピンでは大スターだったパッキャオだが、このバレラ戦での勝利以降、世界的な注目を浴びる様になる。
24歳にして3階級制覇を達成したパッキャオ。フライ級とフェザー級でリング誌のトップになったボクサーも史上初めてだ。
バレラのキャンプは問題が山積みだったことも確かだ。以前に頭部の手術をしていたことが発覚し騒がれたり、トレーニングキャンプ施設のすぐ近くで火事があったりと散々だった。
結果: パッキャオの11ラウンドTKO勝ち
パッキャオのタイトル戦績: 7勝7KO1敗1分(1KO負け)
続く…
- 以上 -
この辺りからは、いよいよ有名な試合が出てきますねぇ…。
メイウェザーvsカスティージョIは…カスティージョの勝ちですね(笑)
HBOのアンオフィシャルジャッジでお馴染みのハロルド・レダーマンさんの採点は…
115-111でカスティージョでしたねぇ…。
…。
カスティージョとヌドゥのKO率…半端ないですね(笑)
私のアイドルだったバレラ戦は悲しい思い出です(笑)
田中繊大トレーナーのセコンドワークにも注目です!
チャオー。