エマニュエル・スチュワート…『良いトレーナーになる為には。』 | Go↑kunの海外ボクシング記♪

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ボクシング…勝者と敗者のあまりにクッキリとしたコントラスト…。魅力的な選手達のバックグラウンド、ボクシングビジネスの側面、プロモーター達の思惑、選手の声、あまり入ってこない海外ボクシング情報を書きたいと思います!宜しくお願い致します!

トレーナーの話も面白くて大好きなのです!

殿堂入りトレーナーのエマニュエル・スチュワートさん。
トミー・ハーンズのトレーナーとして名を馳せ、最近ではウラジミール・クリチコ、
そしてミゲール・コットを手助けしてますね。

関わったボクサーは本当に凄くって…ベニテス、チャベス、デラ・ホーヤ、ホリィ、
ハメド、マッカラム、マクラレン、トニー、まだまだいます!

1944年生まれということで、今年で67歳になるスチュワートさん。
何が彼を偉大なトレーナーにさせたのかを語っています。

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自分自身も競技者だった1961年、スチュワートさんが16歳だった時、
トレーナーとしてのスタートだった様ですね。凄いな…。ちなみにアマ戦績は94勝3敗!
ゴールデングローブのバンタム級王者だったそうです。
しかし人のトレーニングを手伝うことに目覚め、トレーナーの道を歩み出したんですねぇ…。
実際に有名なデトロイトのクロンクジム(Kronk Gym)で手伝いを始めたのは1971年。
それまでは何と電気技術者として働いていたとか…。

スチュワート:
『私は特定のトレーナーから教わったことがないんだ。いつも自分で考えていたんだよ。クロンクジムの小さな世界でね。』

『私がアマチュアの頃、多くの選手を観て、色々とアイディアを頂くことはあったけどね。アンジェロ・ダンディのことは良く知っているけど、彼からも教わったことはないんだ。ボクシングの練習に関する本も読んだことはない。エディ・ファッチのファイターとは2度戦ったね。両方とも私が勝ったよ。トミー・ハーンズvsジェームス・シューラー、そしてイベンダー・ホリフィールドvsリディック・ボウの第二戦だ。』

スチュワートさんが考える"Golden Rules"は以下の通りだそうです。メモのご準備を(笑)

『私の練習は主に基本動作だよ。ボクシングのベーシックを徹底的にやる。根本だね。今の多くのトレーナーは意外と疎かにしていると感じるよ。事を複雑に考え過ぎることがある。』

『パンチを出す時のバランスを考えること、修正することが最も重要だと思っているんだ。フットワークとの連携を含めてね。常識的だろ?ボクサーが成功する為には、根本をマスターしなければならない。多くのファイター達は、技術に走り過ぎている様に感じるね。』

『その他に私が学んだことは、全てのファイターを同じ様に扱ってはいけないということだね。全てのボクサーは違う。全てのボクサーを深く理解する必要がある、特にどの様なメンタルの持ち主かをね。1つのファイティングスタイルを全員に教え込むなんて有り得ない。トレーナーの役割は、対戦相手のスタイルを研究して、自分のボクサーがどうしたら勝てるか、それを一緒に練習することなんだ。HBOのコメンテーターをやらしてもらいながら多くの試合を観るけど、いつも勉強させてもらってるよ。この前もラリー・マーチャントが面白いことを言ってたんだ。背の高いボクサーは、ジャブをアグレッシブに使う必要がないってね。もっとリラックスしてジャブを使うだけで、遥かに支配的になれるとかって言ってた。とても面白く興味深い意見だったね。』

『もう1つ重要な点は、アマチュアとプロのボクシングは全くの別物だということだ。プロで許されて、アマでは許されないこともあるんだしね。同じ様に考えてはいけない。』

『最後は、勿論ハードワークだよ。もしボクサーが一生懸命練習をしていなかったら、もしボクシングに身を捧げていなかったら、時間の無駄だよ。そのボクサーにとっても、トレーナーにとってもね。』

やっぱり…メンタル的なところが多そうですよね。
フレディ・ローチは、多分対戦相手の分析に凄く優れていて、対策を練るのに長けてそうですし、
自信を持たせるのも上手そうだし…
ロジャーとフロイドJr.のミット打ちなんて、もはや曲芸の様ですし…
田中繊大トレーナーとバレロのミット打ちなんて…神業でしたしねぇ…。

いやぁ…面白いなぁ。

チャオ♪