元不登校児ヤサ男。
中学からは元気に登校していましたが、中2になってから、欠席や遅刻が増えつつあります。
最近も3日行って、1日休んで、また2日行って、次の日は遅刻、、、みたいな凸凹したペースが続いています。
中2になってから、いつも疲れているように見えます。
本人もそのことで悩んでいるようだったので、どうしたらいいだろうかと話していると、「声の大きな先生が嫌だ」という話がまた出ました。。。
ヤサ男から、「声が大きい先生が嫌だ」という話を聞くのはもう何回目でしょうか
声が大きいことがなぜ、そんなに嫌なのかな~。
鈍感な私にはわかりません・・・。
私はヤサ男が小学校6年生の頃からずっと、コンプリメントは続けていますし、過干渉にならないよう、声掛けも注意しています。
私から見ると、ヤサ男は小学校時代よりもたくましくなり、心のコップは育っているように見えました。
朝も、ぐずぐずしそうになる自分に気合を入れて、出発する日が多くありました。
しかし、すぐに疲れてダウンしてしまう。。。
ヤサ男はHSCの気質が強いのですが、人混みを嫌がる、初めての建物に入る時に胸が苦しくなるなど、中二になって、その傾向が強くなっているような気がしました。
そこで、HSCのクリニックに一度行ってみようかとヤサ男に提案すると、「行く」という返事。
ところが、検索してみると、近くにはなく、予約をとるにしても相当先になる様子でした。
そこでさらに検索すると、そのクリニックと提携している臨床心理士さんが、うちの近所でカウンセリングをしていることを知りました。
すぐにメールで申し込むと(そのとき、ヤサ男の苦手なことや特徴なども送りました)、電話がかかってきて、無事に予約が完了。
数日後、ヤサ男と一緒に訪問しました。
臨床心理士のカウンセラーさんは40才くらいの男性でした。
カウンセリングが始まって驚いたのが、終始ぼそぼそと話すこと。
話すペースもゆっくりで、正直、私はずっと、
「もっと大きな声でハキハキ話してくれないかな~」
と感じていました。
そういえば、電話がかかってきたときも声が小さくて、聞き取りにくかったので、「この先生、大丈夫なの?」と思ったのでした。
ただ、カウンセリングは私ではなく、ヤサ男が質問に答えたり、質問したりするような形で、特に問題なく進んだ様子でした。
カウンセリングの途中、カウンセラーさんは私の方を見て、こう言いました。
「ヤサ男君はHSP値が高く、そうでない人に比べて、かなり疲れやすいといえます。
週末だけでは疲れがとれないんじゃないかな~」
私が、「ヤサ男の学校は、土曜日には半日授業があって、週末といっても一日休めるのは日曜日だけです」と伝えると、
「それじゃあ、学校に行けない日があるのも無理はないですよ」
というお返事。
そうか。。。専門家から見ても、ヤサ男はもう十分がんばっているのか。無理もないのか・・・。
しかし、ヤサ男は本当は学校を休みたくないのです。
そこで、人と一緒にいても疲れにくくなる対策はないかと訊くと、耳栓や伊達メガネを使うことをすすめられました。
耳栓をしてザワザワした音をカットしたり、メガネをかけて人との間に一枚壁を作ったりすることで、
ストレスが減る効果がある人もいる、ということでした。
その他にもいろいろなアドバイスをいただき、90分のカウンセリングは終了しました。
そして帰り道で、ヤサ男が私から見るととても意外なことを言いました。
「あんなに声が小さい先生は初めて。俺、今までで一番話しやすかった!!」
とても満足そうな様子でした。
え?! 本当に!? 秘密だけど、お母さんは先生の声が小さすぎて、本当のことをいうとちょっとイライラしていたんだよ・・・。
そして思ったのは、
「私とヤサ男とは、同じ場所にいても見えている世界がこんなに違うんだ!」
ということです。
あんなに小さな声がちょうどいいなら、普通に話す人はうるさい人で、大きな声で話す人は、怒鳴っているように感じるでしょう。
大きな声が苦手って、こういうことだったんだ、、、と初めて、少し、ヤサ男の苦労が分かった気がしました。
カンセリングのお礼に先生にメールしてそのことを伝えると、
「HSCやHSPの方のストレスにならないよう、電話に出るときも、対面のカウンセリングの時も、小さな声でゆっくり話すようにしています」
ということでした。
ああ、あえてそうしていたのですね。
この先生もHSPだとおっしゃっていましたから、ヤサ男の気持ちがわかるんですね。
帰宅後、ネットで耳栓を注文しました。その後、ヤサ男は学校に耳栓を持って行っています。
耳栓をしても、授業の声は聞こえるそうで、今のところ、いい感じだそうです。
いつも使うわけではなく、声の大きい先生や騒音が気になるときに使っているそうです。
そういえばここのところ、遅刻はあっても欠席はないような・・・。
このカウンセラーさんには、保健室の先生にあてた手紙も書いてもらいました。
そのことはまた次回、紹介したいと思います
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