どうも。
ここ数日は、練習取材に行ったり、試合取材したり、原稿書いたり、ケツかいたりして、なかなかブログ時間が取れませんでした。



 話はさかのぼって、先週金曜日のこと。
この日は甲府の練習取材だったのですが、すごーーーくひさしぶりに、韮崎の御勅使サッカー場での練習でした。



ヴァンフォーレのしわざなのだ。

 背景には富士山がそびえていて、見ての通り、なかなかワイルドな練習場です。芝の状態もワイルドに禿げあがった部分もあり、ゴール裏のバックネットもところどころワイルドな穴があり、ちょっとでもコースを逸れるワイルドなシュートを放つと、スタッフさんがボール拾いへとワイルドな走りをせねばなりません。その様相たるや、「がんばれ!キッカーズ」みたいな世界です(若い子は知らないだろうけど、置いていきます・笑)。



 取材するほうは、土手から練習を眺めるようなスタイルです。「去年はここに来てないから、いつ以来だろ・・・たぶん大木さんのとき以来だよな」なんて思いながら、練習を眺めていたら、ふいに後ろに座っていたおじさんから「いしかわクン!」と呼ばれました。



・・・大木さんでした(笑)。

ジャージ姿でキャップを被っていたので、まったく気づかなかった!「ご無沙汰してます!」と挨拶して、隣に腰かけてひさしぶりに談笑させていただきました。


 相変わらずお忙しいようで、代表の試合がないときは、J1チームの視察で各スタジアムを飛び回っているようです。「出不精だからよ。視察なんて、おれの性格にはあんまり合ってねぇ仕事だな」なんて笑っていたので、「やっぱり毎日グラウンドでボールを蹴っていたいですか?」ときくと、「そうそう。そうなんだよ」と声を弾ませてました。甲府時代の大木監督、全体練習が終わると、選手全員が帰るまでいつもリフティングしてましたからね。「基本的に、アイ・ラブ・フットボールだから」という大木さんの口癖、大好きです(笑)。


 なお最近は試合の視察に行くと、サッカー関係者から「今年の浦和のサッカーについてどう思いますか」という質問をよく受けるそうです。実は僕もその質問をしてしまった口なんですけどね。だって今年の浦和のサッカーを見て、07年の甲府のスタイルと似た匂いはどことなく感じますから、うん。



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 去年の2月、代表コーチになった大木さんが、初めて甲府の練習に顔を出したときに話してくれた言葉で忘れられないセリフがあります。


 当時は岡田監督が「接近・連続・展開」というキーワードを掲げているときで、そのサッカースタイルも、「コーチに入閣した大木武の甲府スタイルが強く出ているのでは?」と言われていた時期だったんですよ。そんな期待感もあって、「大木さんが甲府でやりたかったサッカーの続きが代表で見れそうなので、楽しみにしてます」と伝えたのですが、大木さんは自らに言い聞かせるようにこう言ったんです。「でも甲府をJ2に落としたのは俺だから。その十字架は一生背負っていくよ。日本代表でコーチになったからってそこは何のチャラにもならない」。


 「甲府を落とした十字架は一生背負う」

 

ズシリと胸に突き刺さる言葉でした。そして大木さんのこの言葉を思い出すたびに、僕は甲府がJ1に昇格することの意味を思い出します。



・・・なんか最近、このブログが期間限定で「ヴァンフォーレのしわざなのだ。」になっている意味をあまり噛みしめてくれていないような気がしたので、ひさびさに濃ーい甲府ネタを書いてみました(笑)。


 ではでは。