私は東京の大田区で生まれ育ち東急蒲田駅から東急線と東横線を利用して高校に通っていました。

確かにJR、東急蒲田駅から京急蒲田駅への移動は不便です。

しかし、東京都と大田区が約453億円分の負担をし大田区が中心となり延伸部分を大田区が第三セクターで運営することに疑問を抱いています。

 

以下、小論文風に私の考えを述べてみます。

 

 

私は、東京都と大田区が多額の負担を強いられる東急線と京急線を結び羽田空港に至る蒲蒲線の建設に反対である。

 

JRは羽田空港アクセス線へのアクセス線建設を具体化し蒲蒲線の開業予定よりも早い2031年度の開業を目指している。

JR空港線はそのほとんどが人家などが無い埋め立て地を通過するため建設や走行に伴う騒音などの対策が容易である。

 

蒲蒲線は東京都と大田区が負担する建設費が現状で453億円でありこの建設費は建設費全体の3分の1でしかなく総建設費では1500億円程度が見込まれている。

JRの羽田延伸建設費は約2800億円とされており国の負担額は700億円であり残りをJRと東京都が負担する予定である。

負担する予定であると記したのは都の負担額や割合が全く決まっていないことが問題であると考えているからだ。

 

東京都が蒲蒲線、JR羽田アクセス線の建設費の補助を行う理由は東京都民の羽田空港へのアクセスの利便性と23区内の鉄道や道路混雑の緩和である。

しかし、JRと東急は線路の軌間が同じ1067mmであるが、蒲蒲線に予定されている京急線の軌間1435mmに乗り入れるには軌間が異なることから軌間の問題の解決と共に車両幅も異なり現在の東急の車両がそのまま京急線に乗り入れることはできない。

また、そのような理由から京急は他社への相互乗り入れのノウハウが少ないことも懸念材料である。

 

そうであるのであれば、東急と相互乗り入れを行っている東京メトロ副都心線、南北線、三田線から東急大井町線を経由し大井町線と交差するJR羽田アクセス線への乗り入れが最も有効な手段であると考える。

 

それにより、西武線、東武線などからも羽田空港への直通運転によるアクセスの利便性は格段に良くなるはずである。

 

現在、東急大井町線は高架化工事が進展しつつあり早急に決定がなされれば蒲蒲線及びJR羽田アクセス線両線に掛かる費用の圧縮が可能となる筈だ。

 

私は、鉄道の専門家ではない。しかし素人であっても読める手段が何故検討されないのかについて疑問を抱いている。

 

都や区が財政負担を行う理由は都民、区民の多くがそれを希望しているからである。

その視点がこの問題に反映されていないと考えざるを得ない。

 

JRの羽田空港アクセス線は2031年開業予定であるにも関わらず現状では都の負担割合も決まっていない。

果たして東急大井町線のJR羽田アクセス線乗り入れの検討と費用算出をしたことがあるのであろうか。

そのように都民にはブラインドのまま工事が進められることに対しても目を向ける必要があることを忘れてはならない。

 

羽田空港に利便性良くアクセスを考えるのであれば環境にも優しい既存ルートを利用することが適している。

市街地内で異なる軌間をまたがなくてはならない蒲蒲線よりも既存ルートを有効に活かせる東急大井町線からJRアクセス線への乗り入れる案をすみやかに検討すべきである。