インターナショナルスクールを定義すると「その国の母語を除く言語で授業を行う正規の学校」です。
海外の日本人学校もインターナショナルスクールとなります。
これから述べるインターナショナルスクールは主にWASC加盟の米国のカリキュラムによるインターナショナルスクールです。
米国式カリキュラムのインターナショナルスクールはGraed1からGraed12迄の12学年で学年の始まりは8月又は9月~学年の終了は翌年の5月又は6月です。
尚、英国式カリキュラムのインターナショナルスクールの学年はYear1(幼稚園の年長さんクラス)からYear13までの13学年となります。
英国式のインターナショナルスクールでもオーストラリアのカリキュラムの学校はPrep year(幼稚園の年長さんクラス)の次にYear1となりYear12迄の13学年となります。
学年の始まりは各インターナショナルスクール共に概ね8月~9月ですので日本に帰国し日本の学校に編入する場合や大学受験の際には受け入れ学校によって見解が異なりますので学齢と年齢の違いに留意しなくてはなりません。
アメリカでは、高校も大学も4年制であることが多く、この場合の高校1年(9年生)(大学1年生)を「Freshman」。2年生(10年生)(大学2年生)を「Sophomore」。3年生(11年生)(大学3年生)を「Junior」。4年生(12年生)(大学4年生)を「Senior」と高校、大学共に呼びますが高校ではJunior、Seniorは使いますが他の学年はその学年で呼ぶことが一般的です。
インターナショナルスクールでは日本のような職員室はありません。
また、生活指導などの担当の先生はいませんので生活指導は保護者の皆さんの責任で行うこととなります。
生徒は指定された制服で登校します。
授業中はほとんどの学校で授業中の飲み物の持ち込みは許されていますが授業中に何かを食べることはNGです。
授業中にトイレに行くことは自由ですので授業中に先生に声を掛けずにトイレに行く生徒も多いようです。
教科書は学校にデポジットを支払い貸与されるのが一般的です。
教科書はまるで百科事典のように分厚く大きいため自宅に持ち帰ることはほとんどありません。
授業時間は概ね1コマ45分程度です。
部活は日本のように生徒全員が何らかの部活に入部し行うようなことはありませんので部活に参加している生徒は限定的です。
生徒が教室や校内を掃除をすることもありません。
昼食はほとんどの生徒がキャンティーン(食堂)でとりますが学年によりランチ時間をずらしランチの混雑を避ける学校も多いようです。
学校は朝8時頃に始まり午後3時までには終了します。
学校への登下校はスクールバスを利用する生徒が一般的です。
スクールバスの利用料金は高額なためタクシー利用の生徒も見受けられます。
先生方で部活を担当している方はほとんどいらっしゃいませんので授業が終われば直ぐにお帰りになる方が一般的です。
夏休み中のサマースクールはサマースクール担当の先生が行います。
そのため夏休み中の2ケ月間は先生方、校長、カウンセラーや事務の方々との連絡を取ることは難しくなります。
特に、日本の大学に提出する書類などはその期間に提出が必要な大学も多く、夏休み前に受け取っておかないと出願に間に合わなくなくなることもあります。
生徒達の間では日本のようないじめなどの話を聞くことはほとんどありません。
日本人生徒は韓国人生徒とはどこの学校でも関係がとても良いこともインターナショナルスクールの特徴です。
ランチも日本人生徒と韓国人生徒は同じグループで楽しんでいます。
又、欧米からの生徒が多い学校では欧米諸国とアジア諸国の生徒の間で壁を感じることもあります。
生徒間では学年による先輩後輩の壁はほとんどありません。
日本の中学3年生(アメリカでは9年生、高校1年)の生徒が12年生の生徒を名前で呼びつけることも普通で12年生の生徒もそれを特にうとましく思うこともありません。
先生への呼び方はMr. Miss Mrs. また、高校や中学の先生であっても博士号(Ph.D. Doctor of Philosophy)を取得している先生も多いことからそれらの先生には、Dr.と称号をつけて呼ぶことが一般的です。
又、先生方のほとんどは修士号(Master's Degree)を取得しています。
成績はABCD及びFに分けて評価をします。
FはFail=落第点です。
成績はテスト及び宿題などの課題提出物、授業への協力度によって総合的に評価されます。
-------------------------------------------------------------------------------------
またその他にGPA評価があります。
A: 4.0 Excellent(優 )
B: 3.0 Good(良)
C: 2.0 Average (可)
D: 1.0 Poor (不十分)
F: 0.0 Fail (落第:不可)
GPA(Grade Point Average)の評価におけるABCDFの基準は、次のとおりです。
GPAは、成績評価であるABCDFに対して、各履修科目の単位数に応じたGPを積算し、その合計を総履修単位数で除算して算出します。小数点第3位を四捨五入して、小数点第2位までで表示されます。
-------------------------------------------------------------------------------------
日本の大学はGPA評価を日本の評定平均に読み替えますので大学受験の際にはGPAが評価基準の一つとなります。
GPAは最高評価で4(日本の評定平均5)が一般的ですが学校により学業やボランティアなどの評価が加算されGPAが4を超える生徒もいます。
余談ですが、大学になると成績評価を気にする学生も保護者の皆様も少なくなるようです。
就活時にGPAはしっかりと評価基準となりますので大学に入学した後もGPAに留意すべきです。
又、大学の文系学部では3年生までにゼミを除くほぼ全ての単位取得が可能です。
