タイトルにエコ骨壷と入力するのが憚られたので、

エコ壺としてみました。

コツを外して、なんだか意味不明の単語になってます。




閑話休題。

前の記事(→ここです) にて、

ドイツのエコ骨壷への突っ込みを入れたわけですが、

仮にその記事で気分を害された方がいらっしゃれば、

この記事はお読みにならないことをお勧めします。


さて、その記事のコメントにて

E.Y.先輩よりご指摘を頂戴した次第です。


つまりは、

「火葬にせざるせざるを得ないんだったら、

せめてその中でもエコフレンドリーな骨壷選びを」

という、可能性の有無について。


いや、おっしゃる通りで、僕も気になり少しばかり調べてみたのです。

決して暇ではないけれど笑



エコフレンドリーさ加減で僕は土葬と比較したのですが、

土葬は本来自然物である人体を

自然界における分解機能のみを用いて土にかえすという方法であって、

それに対しておそらく化石燃料由来のエネルギーを使って

遺体を処理する火葬は、

余分なCO2排出を伴うぞ、ということ。


ポイントは、文化的に土葬がおもに行われてきた地域で、

しかも、環境意識の非常に高い国において、

どうして火葬の割合が増えているのかという点。


単純に考えて土葬という行為に何か不都合が生じたのでは?

で、もっとも短絡的に思いついたのは、

「もはや埋葬する場所がないんです」という不都合。


だって、それなりにかさばる棺を限られた区画内の墓地に埋葬するのは

物理的に言って遅かれ早かれ飽和状態になるはずなので。

僕の中のイメージは棺は土の中でずっと残っていて、

時間をかけて棺の中で遺体が土にかえっていくというプロセスで、

つまりは墓地ごとに収容できる棺の絶対量は限られているということですね。


でもでも、調べてみたらば、

棺は木製が主で、っていうことはつまり棺も土にかえっていくのが本当らしい。

で、棺も遺体も土の中で7年間ほど過ごすと、大部分が分解され、

一部の骨くらいしか残らないとか。


つまり、墓地は限られた場所に区画されていても、

同時期に立て続けの埋葬の必要が生じない限りは、

場所の制限というアイデアは一般解にはならなさそう。

(もちろん場所不足は都市部では問題でしょうけども)


で、興味深いのは、次同じ場所で埋葬する必要がでたら、

掘り返す際にその骨は改めて回収され、

その骨は今度は地上の納骨堂的な場所に収容安置されるそうです。


それってつまりは、土に埋めるという行為は、

地上世界とは未来永劫別れるというわけではなく、

遺体を骨の状態にかえすひとつのプロセスとしての解釈が可能な気がします。


ちなみに、火葬後の遺骨について、

これも実は地上に保管安置される場合が多いようで、

日本では墓標の真下の地中へ埋葬しますが、

欧州では骨壷ごと地中に埋めることは敬遠される傾向にあるそうです。



つまり土葬と火葬を比較してみると、

どっちも遺体を骨の状態へと移行させる処理法の違いでしかないような様相。




土葬問題は他にあるような気がするのですが、

さすがにこれ以上は調べていない。

衛生上の問題、埋葬費用(土葬の方が高コストらしい)とか、

掘り下げられる部分はあるんですけど、

そんなことばっかりしてるほどの余裕もないので笑


とにかく、今まで土葬についてほとんど何も知らなかったということが分かり、

単純な文化の比較として面白みを感じたので

備忘も兼ねてわざわざ一記事書いてしまいました。


結局E.Y.先輩のご指摘には

何にも答えられていないですね。。。

とにかく思った以上に事情は複雑そうだというアピールだけしておきます笑



なおこの記事の情報は、断片的な情報のつなぎ合わせ的な部分もあるので、

読まれたみなさんは鵜呑みにはなさらないでくださいませ。

実情はもっと複雑だと思います。


最後にスイスの骨壷メーカーのウェブサイトをご紹介。

こちら→ かなり興味深いですよ


このサイトの写真を眺めてるだけで、

日本と欧州の埋葬に関する精神性の違いいくらか感じられる気がします。