一日雨模様だったチューリッヒです。
今月後半のちょっとした学会(というほどのものではないけど)での発表内容を練りつつ、
ドイツ人の書いたextremely turgidな英語論文(しかも240ページも!)を
ひたすら読み進めた一日。
いよいよEMPAでの実験の日々も終わりに近づきつつあります。
さて、北独旅行記の続きです。
9月18日
朝山本邸を後にし、
途中駅中のカフェで朝食を摂り、
いざ、第2の目的地ハノーファーへ向かう電車に乗り込もうと意気込んだらば、
電車のダイヤが乱れまくりで、いつ電車が来るかわからない状況。。。
いや、実はベルリンのSバーンにしても、
その後移動のためにいろいろ乗った電車も、
ことごとくダイヤがくちゃくちゃなのでした。
ドイツ大丈夫かよという感じで。意外な印象。
とにかくばっちり遅れてきたICEは
ICEの高速車両ではなく普通の電車に入れ替わっていて笑
折角の座席指定も意味なく、
とことことハノーファーへ2時間ほどの道のり。
この日Yorkさんはハンブルクからハノーファーまで
車で剣道の師匠小西先生ご夫妻を連れてくる予定で、
ハノーファーの駅で無事落ち合い、
小西先生ご夫妻達とごあいさつ、自己紹介をしながら昼食。
合流したとたんに呑気な旅行が
はじめての通訳業?に一転。
一行の最初の目的地はヘレンハウゼン王宮庭園。
18世紀にはイングランドも領地にしていたハノーファー王家ゆかり大庭園で、
ベルサイユ宮殿の庭園のモデルにもなったというもの↓
アングルがいまいちですが。。。
とにかく何でもスケールが大きくて。
庭園でゆっくりと過ごしたあと、いよいよ近くの町の体育館へ。
小西先生が地元の剣道クラブでお稽古をつける時間。
うかつにも、気楽に練習を見学するつもりで居たのですが、
実はこの時間が通訳役の本チャンで。当たり前なのですが。
20名位のドイツ剣士達に7段の大師匠が丁寧に指導するのを
その場その場で訳さなければな場面になってしまったのです。
いや、もちろん英語も問題は問題なんですが、
なにより剣道用語の日本語の理解でまずつまずくという思わぬ事態になってしまいました。
基本的には動作を教えるので動きを見れば伝わる部分はあるにはあったのですが、
もちろんそれだけでは足りないわけで、
やはり言葉の大事さを実感した時間となりました。
途中すっかり混乱してしまって、小西先生にドイツ語と英語のミックスした妙な言葉で話しかけてしまったり、
通訳失格なミスもバッチリ犯してしまったり。。。。
先生に日本語で聞き返されるまで気づかなかった自分に、自分で驚愕しました笑
結局そのクラブの先生(ドイツ人)にかなり助けてもらいながら、
最後の先生のあいさつの訳も頭半分真っ白になりながら何とか済ませて、
思いがけずすっかり疲労困憊に相成りました。。。。
いや、初めてにしてはかなりハードだった。正直。
その日の夕食はクラブの皆さんと一緒に市内のレストランへ行ったのですが、
少しばかり気が緩んだのか疲れが出て、
訳の分らない英語、ドイツ語、日本語(さえも)をしゃべりながらの夜となってしまった。。。
今さらながら、先生ごめんなさいの気持ちでいっぱいです。
実は、この剣道クラブに、
ハノーファーの音楽大学に留学中の杉村香奈さんというバイオリニストの方が。
とても芯の強い、迫力のあるオーラの方で、
実は今回も日本(のみならずスイスにも!)に共通の友人がいることが分かり、
改めて世界の狭さを実感。
今回も素敵な出会いに感謝です。