すでに朝晩吐く息の白いチューリッヒです。
珍しく続投です。
もともと休暇をしっかり目に取る予定にしていた9月だったのですが、
結局仕事の忙しい時期と、引っ越しの時期が重なって(そういえば引っ越しが決まったのです)、
それを休暇の隙間に済ませなければで、
今日は目が回る忙しさでした。
こっちにきて初めて仕事を自宅にお持ち帰りしました。。。
週末にオフィスに行くとか、遅くまで仕事するのとはまた違う感覚ですねー。
さて、パリ旅行記をまだまだ続けますよ。
2日目は
アラブ世界研究所→グランパレ→旧国立図書館→ランチにアメリカ料理
→ノートルダム大聖堂→国立音楽院→ラ・ヴィレット公園→偉人の墓参り
→凱旋門→ガルニエの国立オペラ座→ちょっと危ない地区でディナーにギリシャ料理。
今振り返ったら気違いじみた行程ですね笑
午前中はさっちゃんが学会に行っていたので、
一人でみたい建築をめぐるツアーにしたのでした。
朝の超絶的にさわやかな空気のなかセーヌ川にそって散歩し到着したのはこれ↓
ジャン・ヌーベル設計のアラブ世界研究所です。
この建物の特徴は、正面のファサードを埋めつくすアラベスク風のこの模様。
実は一個一個のパネルにセンサーが付いていて、
日射量を感知して、それに合わせて写真中ぽかっと開いてる部分が絞られたり開いたりして、
建物内に侵入する日射の量を調整するのです。
最近は電動のルーバーで似たようなことをする例はあまり珍しくなくなってる気もしますが、
1987年に竣工したこれは、機能と意匠が見事に統合されていて、本当にかっこいい。
ずーっと眺めていても全く飽きないのでした。
実際の調光機能はどの程度の効果かはわかりませんが。
中にはアラブ文化に関する図書館や、レクチャーホール、美術館が入っています。
もちろん美術館へ行きました。
展示は内装が格好良いうえに、普段目にすることの少ないものがたくさんみれて、こちらも満足。
特に当時の算術の本、天体の動きを計算する金属板、アラビア書道にぞくぞくして出てきました。
ちなみに建物内はこんな雰囲気↓
これは2層吹き抜けさせてるので天井は高いのですが、
普通の階は驚くほど天井高が低く抑えられてて、
それでも圧迫感はなく不思議な感覚。
1900年のパリ万博の会場になった建物です。
いかにも古典的なファサードの向こうに
アールデコ調の鉄骨小屋が乗っかっています。
この時代のこういうギャラリーは技術的にはもちろん初歩的なのでしょうが、
なんか「作ってやったぞ、おい!」っていう勢いが感じられるのが好きです。
ミラノのガレリアとか、どれも雰囲気はよく似ているんですが。
でもそんな感じにボキャブラリーを同時代に共有して新しいことに挑戦したこの時代性が良い。
続いて訪れたのは日本食レストラン街のはずれにあるこちら↓
旧国立図書館。
こちらも鉄骨の小屋が乗ってますが、珍しく趣の違う作品でした。
信じがたいくらいの繊細なラインの柱から、
自然な曲線を描いて互いをつなぎとめる鉄骨のアーチ梁。
いやこれは美しかった。
やはり1900年代初頭てほんとに面白い時代です。
生まれ変わる時にはこの時代に生まれてみたい。
随分ながいので、今日はこんなところで。
さあ、早く寝なきゃ。