今更ですけど。

急に思い出したのでーー。


何度も書いていますが。

私、学生時代にスキースクールで

イントラのバイトをしておりまして。

なのでバレンタインといえば

いつも雪山。


スキー下手くそなくせにね。

っていうかね。

大体インストラクターのバイトする学生は

もっと自分が上手くなりたくてやるんだよ。

ちょっと意外でしょ?


午前と、午後のレッスンが終わると

夕方から地元の常勤の先生が、私達学生イントラに

レッスンしてくれるのだ。


その研修受けたさで

みんなスクールのイントラしたがる。


私も、なんとか入り込み。

(ただ人数足りなかっただけ)


毎日、レッスン持ったあと

研修。研修。


宿舎に帰ってからも、研修で言われたことを

忘れないようにノートに書く。

自分の駄目なとことか、思ったこと等。


辛いことの方が多く、毎日のように泣いていたけれど。

楽しい仲間に支えられ、頑張れた。

やっぱり、スキーが心から好きだったのだと思う。


晴天の早朝。

ピステンかけられたコースを

一番のりで滑った時の、楽しさったら!あーた!

下手でもなんでもいいやと思っちゃうよ。



私達のような、学生のバイトイントラは。

大体、初心者か、ちびっこか修学旅行のレッスンをうけもつ。


できもしないのに、論理的な事ばっかり言う

大人の初心者が一番たち悪かったけど!爆。


ちびっこたちなんて、みんないつも一生懸命で。

うんちくども!見習え!と心の中で思っていた。。。笑。


そんな中でも一番思い出に残っているのが修学旅行の高校生。


主に、関西方面の高校って

結構、スキーに来るよね。

関東だと大体、京都や長崎行くけど。


私の記念すべき、初レッスンが

この修学旅行だった。


いきなり朝、スクールの校長に呼ばれ

「りんご。お前の持つ班が一番大変だと思う。色んな意味で。頑張れ」

と。。。


緊張のご対面で。。。

意味が分かった。。。。


高校生なのに。。。

ひげ生えてる!

高校生なのに。。。

凄い迫力!


ひょえー。


しかも。

まぁー、まとまりのない班だこと。


留年して、ひとりだけ年上の子やー。

まあまあ滑れる子やー。

立つことすら、ままならない子など。


これは、大変だぞ。。。


立てない子につきっきりになると

ちょっと滑れる子は、手持ち無沙汰になり

つまらなそう。

色々目を配り、頑張るけどー。

何せ人数多すぎ。

10人ぐらい!


ちょっと目を離すとー。

あれ?2人ほど姿が見えない。


「ちょっと!○○どこ行った?」と聞くと。


「タバコ吸いに行きましたー。」


な、な、なんだとーー!!!

おりゃーーー!

「ちょっと、みんな!いい子にしてんだよ!」

と言い捨て。


ぶち切れ気味に

レストハウスに探しに行く。


首根っこ捕まえて

「お前~。たばこ吸って休憩なんぞ10年早いんじゃ!」

と連れ戻す。


そんなまとまりのない

結構大変な班だったけど。


2日目。

なんとか皆滑れるようになり。


3日目。

私も、声を張るのが面倒くさくなって(笑)

リフトに乗せて、頂上に行き

スパルタで滑らせ黙らせる作戦に。


でも、やっぱり男の子だね。

みんな転びながらも楽しそうに滑ってる。

みんな馴れ馴れしく「りんごちゃん」って呼ぶし。

「りんごちゃん!楽しいよ!」ってさー。


4日目の最終日。


しかも、その最終日がバレンタインだった。

私の記念すべき初生徒達。

最初はどうなる事かと思ったけど。

髭面の生徒達も、今ではとても可愛い。


みんなに「ありがとう」と言いたくて

近所の商店で、全員分のチョコを買い

ひとりひとりにメッセージを書き。


最後の挨拶の時に、お礼を言いながら渡したの。

感極まって泣いてしまったけど。

「りんごちゃん。泣くなよー」って言いながら

みんなも泣いてたけど。


駄目な先生で、ごめんね。

でも、とっても楽しかったよ。

初めての生徒達よ!


それから何ヶ月か後。。。


いつものようにレッスン持って

リフトに乗っていると。

後ろの方から

「りんごちゃーーーん!」と叫ぶ声が。


へ?と思って振り向くと。

あいつらが春休み利用して遊びに来てくれてた!


また別の生徒からは

「スキーって楽しいんだね。頑張れば出来るって事を教えてくれてありがとう。

りんごちゃんもこれから色々大変な事があると思うけど、

俺たちとの事思い出して頑張って」

っていうような、ながーいお手紙もらったり。

とっても嬉しかった。



そして。。。

さらに2年後。。。


スキー学校で仲良くなった仲間達が住む大阪に

遊びに行った時の事。

アメ村の大きな交差点で、向こうから来る若者にナンパされた。

(つれの友達が、めちゃきれいな子だった)


友達は、全く相手にしない。

でも、結構しつこい。

「しつこいなー」と思って、まじまじと顔を見ると。。。


「あれ?どっかで見た事ある顔だな。。。」


私の特技。

人の顔を覚えるがここで発揮されるとは!


「あ!!修学旅行で○○スキー場に来なかった?りんごだよ!りんご!!」


「えええーーーーー!!!!りんごちゃん!!!!何でここにいるの?!」


と抱き合い、再会を喜び


「今、何やってんのよーー」

「りんごちゃん、俺今大学生だよ」

「ひえーー。大学生かよ!大きくなって、まあー。よしよし」

「これって、やっぱり運命だよな。だから飲みに行こうぜ!」

「そうだよね!飲もう飲もう!」


って盛り上がっていたのは、私とナンパしてきた男の子達だけ。。。


友達、どん引き~。

残念ながら、飲みには行けず。。。


でも、こんな事ってあるのね~。

びっくらだわ。


私は、スキーが好きだから。

1人でも多くの人に、スキーってこんなに楽しいものだと

わかってもらえたら。

それだけでいいなと思って教えてきた。

そして、危険なスポーツでもあるので

注意する点も言ってきたつもり。



下手でもなんでもいいんだよ。

楽しければ。

綺麗な景色楽しんで、心から笑って

よし、パワーもらったぜ!と思えれば。

記憶に残る、素敵な思い出になりますように。



だからいつも最後の挨拶の時に

みんなにそう伝えて来ました。

ひとりでも多くの人が、あの後もスキーを

続けていてくれたらいいなあ。



私のレッスンで、「スキーなんて、2度とやりたくない」と

思われたら、悲しいもの。

嫌なイメージだけは、持たれたくなかった。



そして。

今、走ることを始めた私。


私のブログ読んで

この人、へっぽこだけど頑張ってるから

自分も頑張ろうと思ってくれたら。。。


これなら自分もできそうかな?って

ランニング始めてくれる人がひとりでもいたら。



こんなに嬉しいことはないなー

と思う今日この頃なのでした。