連日取り上げられているTV番組や雑誌も忙しいけど。
これはどうしても読んでおきたかった。

「父と暮せば」
素敵な戯曲でした。
演劇馬鹿な学生時代を過ごしてきたこともあり、戯曲を読んでいるとその台詞が聴こえてきて、役者が舞台の上で演じている様子が浮かびます。
時には頭の中で自分自身が役を演じていたり。
文字だけを辿ることが無理かも。
「父と暮らせば」は二人芝居でありながら、周りの人々の姿が見えるようでいて。
もっと言ってしまえば、おそらくは娘のひとり芝居に共演している父の亡霊が私たちに見えている、という感じで。
なるほど。
「母と暮せば」は 父と母、娘と息子、その生死の逆転、そしてヒロシマと長崎。
いろんな形でこの「父と暮せば」に呼応している。
スッキリしました。
井上ひさしさんの想いを大切にされた作品としての今回の映画なんだということは山田監督の言葉で知ってはいたものの、改めて感じることが出来ました。
ある程度の情報は見ていたものの、試写会の段階で観させてもらうことが出来てよかった。
そして、映画公開に向けての宣伝が盛り上げられた上での公開初日に行けることもうれしい。
厳選して買っているはずの雑誌も何故かどんどんたまってしまって、すべてに目を通せてはいないけれど、何度目かの鑑賞までには読めるかな?
素晴らしい作品ではあるけれど
きっと何度観ても苦しくなるし、切なくなるんだろうな。
ファンタジーとして温かい心で見終えることが出来るかな?
いろんな形で、私の心の準備も必要であるみたい。