闇の絵巻 | 風の向こうへ☆ from いぬこ

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胸に溜まった想いや日々のつれづれをゆるりと綴っております。
嵐情報は遅いです。情報収集には向きませんのでご了承くださいませ~。

最近、町内の一部の街灯がLED電球を使ったものに取り替えられました。



若干のコスト面と安全を期してのことだろうとは思うけど。


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…光が眩しくてうるさいショック!


場所は違うけど前の街灯はこのくらい。


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充分な明るさはあるんだけどな。



ふと、梶井基次郎の「闇の絵巻」という短篇小説を思い出しました。

教科書にも載ってたこともあります。

その中のワンシーン。



橋から闇の濃い山の中腹に灯った明かりが見える。

その明かりがシンバルをバアーンと叩いたような感じで、なんとなく見るのを避けたくなる。



文章はそのままじゃないけど、そんな一節。


バーンでもバァーンでもなく、バアーン、と書かれていたのが印象に残ってます。



私も、街灯のあまりの唐突な明るさについ顔を背けてしまってる。

この感覚よくわかる。




話はスライドするけど、



梶井基次郎は丸善の本屋さんに檸檬を置き去りにする話を書いた作家。

「檸檬」の方が「闇の絵巻」より有名ですね。



私、卒論のテーマは梶井の作品でして。

若くして亡くなった人ですが、その感性にすごく共感するところがあって惹かれました。



卒論を書く時には資料を整理するため、まだパソコンは普及してなくてワープロを使っていました。

しかし。



「夏目漱石」

「芥川龍之介」


はすぐに変換出来るのに。

「梶井基次郎」。


なんで



「火事芋と次郎」やねんビックリマーク



…火事芋っていったい何なのよ?

え?私のワープロ!!



なんて憤慨していたことを思い出しながらの夜の散歩道。



いろんな思考が巡り巡ります。



これもひとつの闇の絵巻か。



最後におまけ。

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昨晩のスーパームーン満月
月はやや楕円軌道を描いて地球を回っているのですが、昨日は近い位置を通っていました。
通常より14%大きく30%明るいとのこと。


明るい月の光は目にうるさくはないけれど、満月で心がざわつくことも…ない?