日本人の英語力 マーシャ・クラッカワー | Bein' aware of wisdom

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「日本人の英語力」 マーシャ・クラッカワー

こないだ話した通り、本のタイトルです。
ページ数も少ないし、内容も難解でなく読みやすかったのですぐに読み終えました。

主な内容は

「アメリカ人が喋れば、何でも本物の英語」 という認識を捨てろ

というものです。
著者は日本人とアメリカ人のハーフだそうですが、アメリカ人が使うストリート・イングリッシュ(街角英語)はあまり良く思っていないという印象を受けましたね。

ただ、日本人はこの「Street English」をむしろ「実用的」だと思い込み、これこそ本当に話されている英語だと信じる傾向にあります。
堅苦しい文法の授業など無意味で、文法を気にせずにスラングを格好よく使うことこそが「英語を喋るコツ」だと考えている人が多い気がします。

もちろん、僕は文法だけやってりゃいいとは全く思いませんし、会話や(入試など堅実に得点をしなければならない時以外の)英作文において、覚えたての表現などを躊躇せずに使うことは大事です。

ただ、この著者が言うように、「ネィティブが使うスラングや短縮表現などを覚えれば良い」というのは間違いだと思います。
あと、著者が言うには、日本人などの英語を母国語としない人が無理してスラングなどを使おうとすると、抑揚やイントネーションが微妙にズレて不自然に感じられるそうです。


もっとも、僕も一昔前は「スラングや省略語を使えば英語らしく聞こえる」と思っていた時期がありまして、ネット上で外国の方と英語で話す時は
「betcha」とか「kinda」とかを多用してました。
でも、今思えばあれは凄く恥ずかしいですね。自ら教養の無さをさらけ出してるようなもんです。
まぁチャットなどではまだ良いとして、これが大事な会議などだったら、かなり恥ずかしいことです。

影響されたのが、アメリカの20~30代ぐらいの女性でして、この人がよく使ってたので真似してた気がします。
対して、50代ぐらいのイギリスの男性は、凄く分かりやすい喋り方で、知性が感じられました。
彼は、動詞や助動詞の否定語(do notやcan not)を短縮することすらせず、いつも丁寧に喋ってる感じがしましたね。

まぁこの2人の英語はどちらも広い意味では正しい英語なのでしょうが、英語を第二言語として勉強する初心者からすれば、真似すべきなのはどちらか一目瞭然です。


事実、この著者は英語も日本語も堪能だそうですが、中高の頃やっていた授業は日本での英語の授業とほとんど同じで、文法などを徹底的に叩き込まれたそうです。
もちろん、英語で話す学校だったので「受動態」「仮定法過去」などという日本語での文法説明は無かったそうですが、それに近いことを英語でやっていたようです。

やはり「正しい英語」を使うためには、文法をきちんと守ることは必要不可欠なのだと、改めて思い知りましたね。

自分もこれだけ勉強してて、まだ冠詞や代名詞を間違えたりすることが稀にあるので、気をつけないと・・・。

まぁ、そういうわけで、中々ためになった本、というか説得力のある本でしたね。
これからの英語学習の糧にしたいと思います。