1から10までの10個の数字から5個の数字を取り、それらの積を作るとき、どの数字を取っても残りの5個の数字の積とは等しくならないことを証明せよ。
森博嗣ミステリィの最初の方に出てきた問題。
個人的に解が単純明快で好きなのです。
答えは簡単。「片方の積には7が入り、もう片方の積には7が入らないので、一方は7の倍数になり、もう一方は7の倍数にならない」から。
そして、登場人物である真賀田四季博士は、これがゆえに「7は孤独な数字」という。
では・・・ふと考えてみる。
7を抜いた9個の数字の中では、4個の数字の積と5個の数字の積が等しくなることはあるのか・・・と。
もし等しくならないのであれば、7が孤独なのではなく、「1から10の数字同士が単に疎遠なだけ」ということです(笑)
勉強の息抜きに検証してみました。
考え方は色々ありますが、まず7を除いた2~10の数字を素因数分解してみます。(1は積においてはどっちに置いてもいい存在なので、ここでは考えないことにします。)
2 =2^1
3=3^1
4=2^2
5=5^1
6=2×3
8=2^3
9=3^2
10=2×5
全て、2,3,5のみで表されることが分かりますね。
で、これら全ての因数をあわせると
2・・・8個
3・・・4個
5・・・2個
となり、それぞれの因数が偶数個となるので、この時点で、「積同士が等しくなる」ための1次選考はクリアーですね。
では、グループ分けをしていきましょう。
まず、1つのグループに必要な条件は「2を4個、3を2個、5を1個 それぞれ因数にもつ」ことです。
なので、「5と10」「9と3,6」はそれぞれ違うグループに行かないとダメです。
しかも、残りの因数は2だけなので、それら同士はどちらも2^3=8となるはずです。
(なぜなら、どちらのグループも10と6とで2を一つ消費してしまってるから。)
つまり、「5と10」「9と3.6」を上手い具合に組み合わせて、同じ数にしないとダメです。
すると、10×9= 90 5×3×6=90 とすれば、上手い具合にいくことができると分かるはずです。
残りの2の因数は8と2と4ですが「8と2,4」はそれぞれ違うグループにいかないとダメです。
ですから、グループを一つ作るとすれば、
{8,9,10,} {2,3,4,5,6}
{2,4,9,10} {3,5,6,8}
1はどちらに入れてもよく、この時どちらのグループの積も720となります。
結論:7はやっぱり孤独だった。
ただ、僕はあえて「孤独の数字」ではなくて「素直な数字」と言いたい。
なぜなら、7は、1から10のどの数字とも「互いに素」である、ということはつまり「どの数字とも互いに素の自分をさらけ出せる」だからです。
・・・・はい、全然上手くないですね。なんかすみません。
というわけで、数学の小ネタでした~w