ありがとう | 河童の川流れ 「いい夢見ろよ~ あばよ!」

河童の川流れ 「いい夢見ろよ~ あばよ!」

分かる人しか分からない落書きメモ。
川に流されながら頭を整理中。

☆更新・管理頻度は不定期です。
コメントは、不適切と感じるものやリンク付きは承認しないことがあります。
掲載コメントの背景については承知しておりません。
無断転載・引用はご遠慮ください。

男子部の頃、テレビアニメを見ていたら、

お経を唱えるシーンがあった。

「南無妙法蓮……」と言い出したので、

いよいよ主流なんだと狂喜しかけたら、

 

「ほうれん草」

 

で終わって複雑な気持ちだった。

赤塚不二夫のアニメだったかな?

よく覚えていない。

今なら笑えるけど、

法事中に思い出したらやだな。

 

この猛暑の中、たて続けに伯父、

そして伯母の訃報を受けた。

大勢いるオジ・オバの中では共に最年長であり

歳に不足はないものの、ワタシを小さな頃から

可愛がってくれていたこともあり、

まだまだ元気でいて欲しかった。

二人とはそれぞれ少し前にも会話しており、

老衰と聞いても信じられない。

寂しくなるなぁ。

 

いずれも通夜・告別式は例の友人葬になった。

そんなこんなでワタシも喪服を着て

慌ただしく動いていた。

呼ばれた導師も可哀そうだけど、

冒頭の挨拶で僧侶不在についての言い訳じみた

友人葬の意義説明なんか、外部がほとんど

いないのだから、いらんだろうに。

友人葬は二十回ぐらい経験したかな。

どの地域でも導師の挨拶が殆ど同じだから

聞き飽きてしまった。

台本を読んでるだけなのに名前とか読み間違える

こともあるし。

あんたら儀典部は毎度のことでも、

当人は一生に一度なんだよ。

素人とはいえ、ちゃんとやれよ、

ホントご苦労様なんだけど。

 

コロナ禍以降、久しぶりに多くの従兄妹たちが

高齢のオジ、オバに代って一堂に会した。

こうして世代が交代していくんだな。

今夏は暫く法事が続くことになる。

親戚の者が亡くなるたびに

「故人はこうしてご無沙汰の親族を

会わせてくれている」

と言っていた当人はもういない。

 

棺の中には想い出の品など多くのものが

お供えされた。

誰だ、センセイの大きな写真を入れたのは。

二度死ぬのは007だけで結構。

ワタシはそれを隠すように、ほうれん草を、

いや、花を添えた。

伯父さん伯母さん、長い間ありがとう。

土産話をたくさん作っておくからね。

見てて知ってるか。知らんけど。