この冬の稽古では、
特に2つのことを意識しています。
1つは、身体の軸を基点とした
円運動を徹底すること。
どのような身体運動においても、
回転の動き、
つまりモーメントがかかっています。
順回転と、
それを制御する逆回転のモーメントが
一つの動きで同時に複数、
並び立つ感覚を得られ始めるまで、
これが修養の基礎の段階にあると言えます。
そして、もう1つは、
呼吸と身体を連動させること。
間(ま)をつくり出すのも、間を持続させ、
その間を切るのも、
すべては呼吸にゆだねられています。
これを自在にコントロールし、
集中力を高め研ぎ澄ますこと、
残心を学び、
精神修養にもつながるものです。
立春を迎え、
これから気持ちも身体も伸びていく。
会長範士から幾度となく
発せられてきている言葉 ―――
「寒い冬に、暑い夏に向けた稽古を行う」
継続こそが力であり、
努力は必ず実を結ぶものと確信できる。
実践してきた期待感であり、
私たちの成長を目標に、
この春からも確かな手応えを
積み重ねていきたいと思います。